2014年を振り返りと2015年の抱負。
2015/01/29
このブログでもちょこちょこ一年のカウントダウンをしていますが、2014年ももうすぐ終わりですね。
一年間。とてつもなく短い…。
ども、田口(@tagu_h1114_18)です。
年の瀬、一年の節目であるので、今年を振り返りたいなと思います…。
僕にとっての今年一年は、変化と苦悩が入り混じる一年間でした。
表向きでは沢山のメディアに取り上げられたり、タキタロウ調査で謎にヤフーニューストップ入りをしたりもしましたが、表面には中々現れない心境を、自給・ナリワイ・メディア・地域という4つのテーマで一年間を振り返りたいと思います。
ちなみに去年の振り返りはこんな感じでした。
2013年の振り返りと、2014年のテーマ、抱負。|ひろろーぐ
自給
里山に暮らし初めて1年7ヶ月が過ぎようとしています。
身の回りにある山の幸、畑の幸、田んぼの幸を去年よりも活用し、少しずつ生活落とし込んでいられているのかなと思います。
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10月上旬にお米を収穫して依頼、自分の食卓に、自分が作った作物や採ってきたもの、地域の人からいただいた作物が増え、スーパーで食材を買うモノも少なくなった気がします。家にはお米やジャガイモ、きゅうり、わらび、ふき、お米、大根などがストックしてあり、冬のあいだはこれらを使いながら一日一日を生き延びられる。
こういうのはとても地味ですが、最後に自分の命を繋ぎ留めるモノ。少し大袈裟かもしれませんが、本当の意味でのライフラインだと思います。
けれど、畑に関して言えば、それなりの規模の畑を貸していただいたにも関わらず、荒らしてしまったり枯らしてしまったこともあり、来年は規模をかなり縮小する予定。
お米を作るのはすごく楽しかったのですが、野菜はイマイチ…。獣害被害が起こりやすいもの+手間がかかる+保存が効かない野菜は特にシンドい。緑系は山菜でカバーしておくとして、来年はジャガイモ、里芋、大根、ニンジンなどを中心に植えたいと思います。
また、農作物以外にも、テンゴ・雪板・カホンなどを作ったり、毛皮をなめしたり、砥石を探しにいったり、クロモジの香水を作ってみたり…。ちょこちょこトライ&エラーをしてきました。
この辺は体系化できているものがまだまだ少ないので、少しずつスキルを磨いていきたい。
ナリワイ
今年度から副業ができるような雇用形態に変えて頂いたので、一番力を入れていた分野です。
特に、このブログでも度々ご紹介している酒田在住の小松夫妻との出会いがあり、ナリワイにかなり拍車がかかりました。
ミニソーラーワークショップ・ロケットストーブワークショップ・一箱古本市・もちもち大学…。
複業的な生き方、パーマカルチャー的な生き方という根幹の考え方がかなり近くて、何かやる度声を掛けてもらっていて、本当に嬉しかった。僕を庄内の家族として受け入れてくれていて、度々家にお邪魔しています。夜な夜な行われる作戦会議とラジオ収録が楽しくてしょうがない。
なんていうか、向かう方向は同じなんだろうけど、小松夫妻がやりたいことに力を貸したい。そんな気持ちです。
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そのほか、ブログの広告収入や講演、コラム執筆、ライター業、大鳥の農産品物販など、どれも柱としてはまだまだ貧弱ですが、地域内の草刈りや田植え、雪囲い、雪下ろしなどの仕事もちょこちょこ頂いている。副業の収入としても3万~5万程度ですが、地域内の仕事×地域外での仕事×どこでもできる仕事を兼ね合わせ、リスクヘッジを取りながら自分なりに安定させたいので、その辺は少しずつ構築できていけているのかなと思います。
けれど、働き詰めになってしまい、終わった瞬間に緊張の糸がプツンと切れて、何もしない日が訪れることは相変わらず。休むタイミングを自分で調整できるような生き方・暮らし方をしたいと思うのも相変わらず。
一週間に3~4日を働いて、月10万くらい稼ぎつつ、残りの3~4日で地域のことをしたり、自給を高めるために山に行ったり農作物を作ったり毛皮をなめしたり…。そんな感じで生きていきたいです。
地域
昨年と変わらず地域の人から支えられまくっている僕。
おすそ分けを頂くこと多数、ご飯をご馳走して頂くこと多数、仕事も振ってもらえるようになった。地域の人の生き様から、マタギの世界への憧れも尽きないし、熊狩りに同行した時に死にかけたことで人生観までガラッと変わった。
けれど、自主事業を始めたこともあって、昨年より地域に関わる時間は減ってしまったように思えます。この根底には、自分の力で立てなければ継続的にも地域に関わり続けることが難しくなると思うから。
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基本は地域密着型の協力隊なので、地域の人から見ると「いかがなものかな…」と思う行動も多々あるとは思いますが、それでも僕に関わり続けてくれるのは本当に嬉しいです。
たまに寂しいなぁ~感じるのが、若者がいないことではなく、協力隊が終わったら「大鳥を出るんだろう?」という言葉を地域の人に投げかけられること。
協力隊の契約期間の終わりを身近に感じてくれていて、「現実的に考えて今の時代にここでの定住は難しいだろう…」と思われているのかもしれないし、「半人前のあんたじゃ無理だよ…」と思われているのかもしれません。けれど、定住したいと思っている身としては刹那さを感じずにはいられません。協力隊の宿命かもしれませんが、こればっかりは協力隊が終わるその時が来るまではどうしようもないのかな…と思います。
自主事業もやりたいので地域との関わりも初年度ほど深くはできないかもしれないですが、ベースは大鳥。地域だということのポーズはとり続けていきたいと思います。
2015年の豊富。やりたいこと。
2013年には横浜から大鳥へ移住し、暮らしの価値観・生きる価値観を変化させ、2014年にはナリワイ的な仕事を少しずつ構築し、資本主義社会と自給自足経済の両方に両足をつっこみ始めました。
さて、2015年はというと、2014年にやってきた自給&ナリワイを継続させていきながら、新たなことにチャレンジしていきたいと思います。
具体的には以下のような感じ。
2014年の継続
- 米作り・野菜作り(家庭菜園レベル)
- 山菜・薬草・木ノ実・キノコ採集
- 狩猟(熊猟を含む)
- ほど電・もちもち大学
- 大鳥山の教室
- ブログ、コラム執筆など
2015年にやりたいこと
- お米販売のプチサイトを作成
試験的に通販を行う。Strinkinglyとかを使いながら簡単なサイト作成&ストーリーを付加価値として販売予定。
- Airbnbの登録。
家が独り身となったので、空いている部屋を活用して貸しベット屋さんをやってみたい。外国の方々が大鳥に来たら面白い。法的にグレーゾーンなサービスらしいので、実践者にまず聞くところから始めます。
- 東京の太陽のマルシェに出店
大きな市場である東京で、商品の見せ方や販売方法を学ぶ。山の幸がどのくらい通用するかを見る。
- 大鳥の山の産品の通販サイト作り
地方の人口減少=都市への人口流入もあるので、それを逆手にとったネット通販をやりたい。物流は生きているので、その生命線が途絶えない限りはいけると思う。大鳥産品を中央青果などより高く仕入れてサイトで販売。この流れで、採集文化を残していけるようにしたい。
- 『大鳥史』的な書籍作成
大鳥の過去や現状を描写した書籍を作る。現在予算の申請中。
貴重な経験をしてきた人達、生きる文化財的な大鳥の人たちがいなくなってしまう前に、『大鳥』という地域の文化・歴史・人・暮らし・生業を写真とともにステキな感じで残していきたい。2014年春に、「朝日人」という朝日をまとめたステキな書籍が販売されたのもあるので、それも参考にさせて頂きながら…。ザクっと時間をとれるのは来年が最後なので、このタイミングだなと思った。
- ミニ囲炉裏作り・非電化冷蔵庫作り・モバイルハウス作り
今年やりたいと思っていたができなかった。来年こそは…。
相変わらずやることが散財しておりますが、僕は飽きっぽいのでこのくらい複数の種類を動かしていたほうが落ち着く。
3年間でやりたい30のリストも気がついたらほとんど達成していた…的な感じになればいいなと思っています。
一点集中で花火を打ち上げることはありませんが、それも僕らしいといえば僕らしいのかな…と。
終わりに…
首都圏で鬼のように働いている人たちからしたら僕は素敵な生活、豊かな生活をしているように見えるかもしれませんが、毎日ほのぼのしているわけじゃないし、人との関わりがある以上、ストレスフリーなわけでもない。
去年の僕は、理想と可能性ばかりを追いかけているような感じでしたが、そればかりをみてはいられないのも現実としてはあるということを実感しています。
けれど、理想と現実との間にある壁を、少しずつ乗り越えている感覚もあります。
手の中に残る確かなこと…。それがモノだったりスキルだったり稼ぐ力だったりするけれど、そういうものをもっと身に付けていきたいです。
あっという間に僕の人生なんか終わってしまうんだろうなぁ…という刹那的な想いを持ちながらも、だからこそ生きたいように生きよう…。そう強く思う一年でした。
来年も僕は多分生きているので、お互い良い年にしましょ♪
せば、またの。