原価500円以下!テンゴ(PPバンドのカゴ)の作り方 動画あり
2017/09/11
山で生活をしていると、100%と言っていいほど地元の人は皆このカゴを持っています。
山菜や木ノ実、キノコを取るのに非常に便利なカゴ。
素材がPPバンドと言いまして、一般的には梱包に使われるのですが、編めばカゴにもなります。
そしてこのカゴの素敵なところは、軽くて丈夫、水に強くて通気性が良いところ。
山で山菜やキノコを拾ってこのカゴ入れていると、暖まらないので新鮮なまま運べるそうです。
山に来た頃にこのかごを地元の人に貰ったのですが、自分でどうにか作れないものかと思い、貰ったカゴを見よう見まねで作ってみました。
用意するもの
- PPバンド:448円(幅15.5mm、長さ100m)×2つ(青色と黒色)
一色で作るのであれば一つでOK。
実際には半分も使わないので、テンゴを作る原価としては500円を切ると思います。
用意する道具
- 洗濯バサミ 4個以上
- ハサミ
- メジャー
- ペンチ
- 穴あけパンチ
テンゴ(PPバンドのカゴ)の作り方
下準備
①PPバンドをメジャーで測って切る
今回作ったテンゴの大きさ
- 黒色のPPバンド(15mm)
800mm×22本 ⇒カゴの底と、側面の骨組みに使う。
1000mm(1m)×10本 ⇒カゴの底と、側面の骨組みに使う。
1,500mm(1.5m)×2本 ⇒取っ手を作るときに使う
- 青色のPPバンド(15mm)
1,000,mm(1m)×12本 ⇒側面に使う。
こんな感じに切れました。
②丸まっているクセを直す
ロールになって、売っているので、どうしても丸まるクセが付いてしまっています。
こんな感じに丸まってしまう。
出来るだけ丸まらないようにクセを付け直してあげます。
元々丸まっていたクセとは逆に丸め、洗濯バサミで固定して10分くらい放置。
※作る輪の大きさによって、クセが直る時間が変わります。
底を編む
①互い違いに編む
下準備で切った黒のPPバンドを使って、互い違い(上下上下…の順で)に編んでいきます。
縦と横で、使うPPバンドを間違えないように…
800mm×22本 ⇒ 縦
1000mm(1m)×10本 ⇒ 横
クセ直しが弱いとこんな風に丸まってしまいますが、
こんな感じで本などの重しを乗せると安定して編めます。
編んでいると隙間が少しづつ出てくるので
爪を使って、詰めてあげてください。
縦22本、横10本が編めたら洗濯バサミで四隅を固定しておきます。
はみ出したPPバンド(余った部分)の長さメジャーで測ってを左右、上下でそれぞれ均一に揃えてください。
※はみ出した部分の長さがバラバラだと、カゴの高さが揃わなくなります。
②根元を折り曲げる
はみ出したPPバンドの根元を一つ一つ折り曲げてあげます。
※手で曲げてもいいですが、ペンチであれば折り目がしっかり付きます。
こんな感じに曲げます。
全部のはみ出したPPバンドを曲げました。(折り目がついているのが見てわかると思います)
ひっくり返すとダンゴムシみたい…
これで底は完成です。
側面を編む
①一本ずつ、編み込む
青のPPバンドを使い、先ほど編んだ底の折り曲げた部分の根元から、互い違いに一本ずつ編んでいく。青のPPバンドは11本使います。※残り一本は後で使います。
四方をグルッと一周させるとPPバンドが少し余ると思いますが、2周目に突入して編み込んでいきます。青のPPバンドが側面を1.2周するようなイメージ。
重なった部分が側面になる青のPPバンドを固定してくれます。
PPバンドのクセをしっかりと直せていなかったので、始めは凄くやりづらかった…
編み込めていくと、少しずつ編みやすくなっていきます。
この時も底を編んだ時と同様、隙間ができてしまうので、爪で抑えつつ、編んでいってください。
上の方まで編み込めてくると、青のPPバンドが上に上がってくるので、洗濯バサミで四隅を固定しつつ、編んでいく。
側面を11本が編みました。
②はみ出たppバンドを折り曲げて固定
はみ出している黒のPPバンドを折ります。
こんな感じ。
側面の外側からはみ出しているPPバンドはカゴの内側に、側面の内側からはみ出しているPPバンドはカゴの外側に折り曲げていきます。
折り曲げるときに、青色のPPバンドの内側を通す。
③縁(ふち)を二重にする
全て折れ曲がったら、余った青色の一本のPPバンドを、カゴの縁(ふち)になる部分(青色PPバンドの一番上の部分)にもう一度互い違いに通す(2重にする)。
2重にして縁を強化します。
取っ手を付けるための穴を開ける
穴あけパンチで、取っ手の紐を通すための穴を開けます。
穴は隣通しに、2つ。4箇所に穴を開けます。
手前側も奥側も、穴の位置は合わせます。
取っ手を編む
こんな感じの、4つ編みの取っ手を作っていきます。
①取っ手用にPPバンドを切り、穴に通す
取っ手用に切っておいた、1500mmの黒のppバンド(2本)を使います。
※今までと同じように、丸まるクセを直しておく。
幅15mmのPPバンドを、半分に切る。
(幅15mm×長さ1,500mm×2本 ⇒ 幅7.5mm×長さ1,500mm×4本 にする)
※幅7.5と書きましたが、大体でOKです。
半分に切ったPPバンドを、先ほど穴あけパンチで開けておいた穴に入れます。
※PPバンドの先を少し折ると入れやすい。
並んだ二箇所の穴にPPバンドを通します。
※穴を起点として、2本のPPバンドの長さを揃えてください。
②PPバンドを4つ編みしていく
編み物やらない男子(僕も…)にとって、ここが一番難しいかもしれません。
写真のように、4本をそれぞれクロスさせる。
一番右端のPPバンドを
右から2番目、3番目の下を通して、右から3番目のPPバンドの上に持ってくる。
次は左。
一番左のPPバンドを
左から2番目、3番目の下を通して、
右・左・右・左…と、取っ手が丁度いい長さになるまで4つ編みを繰り返していきます。
個人的には4つ編みを覚えるのに一番苦労しました。
わかりにくい場合は動画も参考にして下さい…
4つ編みの方法 (再生時間 1:34)
以下のサイトも参考にしてみて下さい。
15~20cmくらいPPバンドを余らせて置いて、残りは切ります。
③取っ手の固定
左右に2本ずつ別れたPPバンドをそれぞれ一本ずつ、外側の穴から入れる。
クロスするように、左の穴から出したPPバンドは右側に持ってきて、縁(ふち)の隙間に入れていきます。
こんな感じ。
※折り目をつけると入れやすい
右側から出たPPバンドは、二段目の青色PPバンドへ差し込んで固定。
取っ手の取り付け部分はこんな感じです。
もう一つの取っ手も同じように作れば完成。
こんなテンゴ(PPバンドのカゴ)に仕上がりました♪
反省点
- 自分で作った時は、青色PPバンドの寸法が短く、1.05周くらいしかできず、固定が弱い部分がある。
※記載しているPPバンドの寸法ほどあれば問題無いと思います。
- 不慣れなせいか取っ手の固定部分の仕上がりが汚くなってしまった。
- 全体的に隙間が目立つ。一個一個の工程で、PPバンドをしっかりと締めなければいけなかった。
テンゴを作ったこともなく編み物も苦手な方ですが、初めてにしては上出来…ですかね。
僕の住む地域でも、テンゴを編めるお婆ちゃんが沢山いるのですが、PPバンドなんて無かった時代はアケビやブドウのツルを使ってカゴを編んでいたそうです。
藁(わら)などもそうですが、自然にあるものを利用して、道具にしたり家を建てたりしていたことが生活の原点ですよね。
豊かさって、きっとそういうことなんだと思う。
温もりがあっていいですよね。
お弁当入れて出かけるだけでウキウキしそう…
いずれはアケビやブドウのツルでカゴを編んでみたいです。
今回作ったのは基本系ですが、PPバンドの長さを変えればテンゴの大きさも変えられるし、側面の模様や取っ手も編み方が色々あるのでバリュエーションも豊富です。
何かと便利なカゴが手軽に作れるので、手芸初心者の方も一度チャレンジしてみて下さい♪
また、ppバンドを購入する際は遠藤商会さんというところが品揃えが豊富なのでおススメです。100m単位で販売しているし、値段も高くなく、カラーバリエーションが多いです。