ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

庄内に市民大学が誕生!もちもち大学(通称:もち大)で先生として狩猟のお話をしてきたよ!

2015/01/29

僕が中学生の頃は、学校の先生になるのが夢だった。

そんな想いを胸のどこかに秘め続けていました…。

 

ども、田口(@tagu_h1114_18)です。

 

あれから10年以上経った今、すっかり大人の年齢になった僕は、山形県の庄内地域に住む仲間と一緒に市民大学を勝手に作っちゃいました。

 

社会人になっても勉強したい。学びたい。仲間と出会いたいという大人。

夢中になっていることをみんなにも知ってもらいたいというパフォーマー。

社会人の人と交流したいという学生。

 

そういう方々はぜひ、もちもち大学に入学して下さい。

 

もちもち大学とは?

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小松広幸、小松馨、田口 比呂貴。

3人で作った市民大学、「もちもち大学」。

 

仲間に今伝えたいことを話したり、

「この人の話を聞いて欲しい」という熱い人を招いて

お話ししてもらったり。

その後、皆で語り合おうという会です。大学ごっごかな。

心のトランジション、始めましょう!

FBページからの引用文

参照:もちもち大学FBページ

 

わかりやすくに言うと、庄内に住める若者3人が勝手に作った市民大学です。笑

資本金ゼロ、投資家ゼロ、経験ゼロ、友達いっぱい…という状態でスタートしました。

 

普段友達や同僚とお話しする時は時事ネタや互いに共通すること、関心があることなどに話題が偏りがちで、持っている知識やスキルについてじっくり話すことは少ないんですよね。

けど、誰しも他の人には持っていないスキルや知識をもっているし、教えられること・伝えられることがある。

「郷土料理の作り方」でもいいし、「地域の歴史のお話」とか「ちょっとオシャレな写真の撮り方」、「読書のススメ」「Facebookでのイベント集客方法論」なんてのもいいかもしれません。

学生の時は眠たくてしょうがなかった授業も、市民大学では身近な人が先生だし、気になったらその場で質問ができる雰囲気がある。計算ドリルで処理能力を上げることじゃなく、気になるテーマについて理解を深め、語り合う中で気づきを得るような形です。

 

もちもち大学では普通の人が先生となって生徒と出会い・繋がる。

先生を勤める人は、学校の先生気分になれてちょっぴりハッピー♪

教えてもらった人は、新しい世界を知ることができてちょっぴりハッピー♪

 

全く違う人生を歩んでいる他人は良き師であり、良き先生。

スポンジのような吸収力と柔軟性をもって、授業に参加しちゃえばいいんじゃないの。

 

ちなみに、なぜ”もちもち”なのか?ということについては

原案は「持ち込み大学」でした。略してもち大。

もち大と言っているうちに発起人に小松広幸さんが抜群の癒しのセンスで「もちもち」に昇華させてしまった。

 

小松広幸さん曰く、

【もちもち大学】

企画持ち込み、アイデア持ち寄り、モチベーションアップ

皆でニコニコ頬を赤くして、ぷわーっと膨らんで行こう!

米どころ庄内らしい、行事食「もち」の華やかさ

ということだそうですよ♪

 

第一回目のもち大の授業

さて、発起人でもありながら僕が第一回目の講義の授業を担当することになりました。

テーマは「狩猟」

新米猟師ではありますが、一年目から熊猟に連れて行ってもらったり、そこで死にかけたりと貴重な経験をさせてもらったのでその辺のお話をさせていただきました。

 

ちなみに当日の時間割はこんな感じ。

 

学生に戻った気分でワクワクしますよね。

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会場は完全に個人宅なのですが、「第一教室」という素敵な張り紙が。

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もちもち大学が開校。

テーマにしっかり沿うように、猟師のスタイルで授業をさせて頂きました。

授業の内容をサラッとおさらいしておきますと…。

 

  • 自己紹介がてら狩猟を始めたきっかけのお話

⇒キッカケは大鳥集落の人から。「ここに住んだからには狩猟をしないとダメだよ。」なんてことから始まった。強制ではないけれど、大鳥にはマタギ文化があり、興味が湧いたので始めた。

参照:僕がハンターになったわけ~銃社会ではない日本で、銃を持つということ~|ひろろーぐ

 

  • 狩猟について軽くご説明。免許・鉄砲・狩猟鳥獣など。

⇒狩猟をするには、狩猟免許と網罠免許or銃所持許可免許が必要。銃は空気銃・散弾銃・ライフル銃があって、それぞれ構造や特徴が違う。僕が持っているのは散弾銃。

狩猟して良い動物は、カモ・カラス・ヤマドリ・シカ・イノシシ・ツキノワグマ・ウサギ・タヌキ・キツネなど…。

 

  • 熊狩りについて 熊について・狩猟アイテム・人数・マタギ小屋・巻狩りの図解あり

⇒狩猟する熊はツキノワグマ。本州にはツキノワグマ。ヒグマは北海道のみ

熊狩り7つ道具:ツメ(アイゼン)、無線機、杖、鉄砲、双眼鏡、ナイフ、ロープ。

その他持っていくもの:鉄砲の弾・ゴミ袋・リュックサック・ナタ・腰皮・ヘッドライト

人数は多い時で10人くらいの時もあった。ただし、6人で山に入ることは雪崩など、不吉なことが起こるとして昔は許されなかった。(通称:6人山)

 

巻狩りの簡単なご説明。

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舞い方(まいかた)という人が司令塔となり、狩場全体が見通せる場所から双眼鏡でクマの位置を逐一確認しながら無線機で勢子(せこ)やブッパ(射手)に指示を送る。

熊を左右から勢子が囲み、熊を峰に追いやり、峰にいるブッパが熊を打つ。

但し、現代では弾の飛距離が長いライフル銃を使用することが多いため、勢子も狙撃をする。

 

  • 大鳥のマタギが熊狩りにこだわる理由

⇒昔は熊肉は貴重なタンパク源+熊の胆が万能薬で超貴重!良いモノだと一つ100万とか。毛皮もいい値段で売れた。15万くらいから。しかし、現在では熊の胆は中国製が殆ど+薬は製薬会社が作っているので売れない。毛皮も売れない。熊肉は山形県に関しては放射能の関係で販売禁止。ビジネス的にはかなりの向かい風の状況になっている。

マタギも人間なので歳を重ねる度に生命の炎が徐々に小さくなって行くが、5月の熊狩りの時期になると炎が再燃焼して山へ突進していく。大自然の広大なフィールドで、シシである熊を狩ることに興奮を感じるんじゃないかと見ていて感じる。

 

  • 初めての熊狩りで死にかけたお話

⇒初めての熊猟の帰りがけ夜7時頃。日も沈み、ヘッドライトをつけて歩き始めた時に、雪の斜面で滑落。「あと2m落ちていれば死んでいた。」と言われた。

熊猟はあっけないくらいに死ぬことが身近で、本当に危ないことであることを認識したと同時に、山に入っていなくても人間は所詮生き物で、死ぬことが当たり前なんだと感じた。

テクノロジーの進化で死を意識の中から遠ざけてきたけれど、誰しも逃れられない死を意識しないことは、全然人間らしくないと思います。

参照記事:狩猟デビューで本当に死にかけた。~マタギの世界はめちゃくちゃ厳しい!命懸けの熊狩りに参加してきました!~|ひろろーぐ

 

  • なぜ、今の時代に狩猟をするのか?暮らしの中の狩猟と社会的意義・ビジネスとしての狩猟

⇒昔から暮らしの中に狩猟があった。元々は狩猟民族。農耕が起き始めてからは、農作物を守るためという意義も追加された。

暮らしの中の狩猟:山に行って獲物を獲り、冷凍保存しつつおいしくいただく。料理や洗濯と同じような位置づけで狩猟があって、自分に必要な分だけ狩猟するスタイル。千松真也さん・畠山千春さんなど。

社会的意義:里山保全。獣害が増えると、農業被害の拡大、人的被害の拡大。里に降りてくる。

ビジネスとしての狩猟:猪鹿庁 猪骨ラーメン、猪ジャーキー、猟師とエコツアー、箱わな製造販売、獣害対策支援。

近年では、稼げなくなった狩猟を稼げるようにしようという取り組みが増えていたり、自治体レベルで里山を保全しようとハンターを増やすための助成金を出す例も増えてきている。

参照記事:若者によって再定義される2つの狩猟スタイル。|ひろろーぐ 

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スケッチブックにお絵かきをして、巻狩りを説明中。

 

今回の授業で僕が一番伝えたかったことは「狩猟を通じて自分の生と死がはっきりと意識できるようになったこと」でした。

 

授業の中でも、「生きる」と「死ぬ」というキーワードを連発していましたが、生徒のみなさんに感じ取ってもらえたでしょうか…?

 

授業の後は、みんなで給食♪

授業の後は、みんなで給食です。

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食堂の張り紙がいつの間に…。凝っています♪

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今回の給食メニューはもちもち大学らしく、あんこもちやお餅が入ったお吸い物

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僕からは熊肉のステーキと、大鳥のおばあちゃんから頂いたかぶら漬け、大根漬けを提供させて頂きました。

熊狩りトークの後に熊肉ステーキだなんて、食べる政治な感じですね。

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あと、積雪前にとってきた山わさびもちょっぴりおすそ分け。

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手前で餅を頬張っている小松馨さん。馨さんの作る料理は相変わらず美味しいです。

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もちもちタイム…。

おもちを食べると話にも弾みが付きますね♪

 

終わりに…

社会人になってからどこかで虚しさ・寂しさを感じるひとつの理由が、アフタースクールの欠如だと思う。

中学とか高校の時って、放課後が一番ワクワクしていましたよね?

放課後は自分の好きなことに費やせる時間で、心を開放して部活やバイトをやっていた。文化祭の準備とかも楽しみながらやっていた。

本業は学業だけど、それをやったからこそ訪れるアフタースクール。

 

そういう時間を社会人になっても持っていいんじゃないかな~と思います。

 

仕事は追いかけても、追いかけても終わりはない…。

僕が東京でサラリーマンをしている時はまさにそんな状況でした。定時は17時15分なのですが、その後も特別予定がないので残業をする。仕事は終わらないけど、いい加減疲れて会社を出るのが20時とか21時。家に帰って、ご飯を食べて録画したテレビを見て寝る。

こんなサイクルを週5日していたんじゃ、週末だけでは充電しきれない。

 

「平日から少しずつガス抜きしたいな。」

「定時の後にワクワクする出来事があると仕事も頑張れる。」

「今日はもち大があるから残業しないで帰らないと!」

 

もち大がアフタースクール、アフターカンパニー、アフターワーク的な場として機能していけばいいなぁ…と思います。

ぜひ、今後とももち大の活動にご注目くださいー!

もちもち大学FBページ

回のもち大では先生も変わるので、僕はサポート&授業レポート係に転向しますねー!

せば、またの。

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