ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

たとえ日本が潰れても、里山でレベルを上げればサバイブできる。(NPO法人ぷらっとほーむ発行のまどあかり<2014年冬号>寄稿文)

2015/01/29

ども、田口(@tagu_h1114_18)です。

 

ご縁があって、山形のNPO法人ぷらっとほーむさんが編集・発行している『まどあかり<2014年冬号>に』寄稿させて頂きました。

ぷらっとほーむさんは山形県内の"わかもの"の居場所作りを中心とし、若者の活動支援や場を設けてのディスカッションを積極的に行っています。

先日、ぷらっとふほーむさんが主催する『若者活動ゼミナール@置賜』僕もトークゲストとして呼んでいただき、最上にいるぬまのひろしさんなど山形県で活動している若い人たちと「生き伸びる方法」についてディスカッションをしてきたのですが、その内容が非常におもしろかったので、それは別の機会に記事にしたいと思います。

ではでは、今回は僕が書いた記事を当ブログでもご紹介します。

選挙が終わったばかりのセンシティブな時期ですが、僕みたいな変な生き方が普通にできる世の中であって欲しいなという願いも込めて…。

 

以下、寄稿文。

たとえ日本が潰れても、里山でレベルを上げればサバイブできる。

安倍政権は「景気回復、この道しかない!」って言っているけど、人口は増えないんだし、高齢者を中心に保有資産をジャブジャブ使わない限り、格差なんて縮まらない。(まぁ、景気=気分なので、気分を上向きにしてお金を使わせようという言う意味であれば間違ってはいないと思うけど…)

資本主義社会では稼いだ人がそのお金を使うことで富が再分配されるからシステムとして回るのであって、お金を貯め込んでいる人がたくさんいる以上、行き詰ってしまうよね…って思っちゃいます。金融工学でごまかしたり、マネーゲームみたいなことはできるかもしれないけれど、お金だけを操作して成り立つ社会なんてどう考えても不自然過ぎる。

経済成長することを前提として積み上げていった借金やツケは、人口減少が始まった今では完全に首が回らなくなっているはず…。でもその恩恵を受けている人が五万といるから後戻りができない。経済成長をして前に進むしかない状態になっているんじゃないかな。

 

僕は、30年後くらいに日本は外からの何らかの圧力でカオスになると思っている。

歴史的に見ても黒船がやってきた時も、原爆が落ちた時も海外の力によって日本社会が大きく変わった。実は東日本大震災は日本人の意識を変えるための引き金で、日本が激変するのはこれから…なんてことを思う。

日本が破綻して一万円が紙切れになったり、全ての土地が国有化されたり、首都直下型地震で東京がこの世の終わりくらいにパニックになったり、外国人がお隣さんレベルの身近な存在になったり。あと山形の場合、置賜・村山・最上・庄内は、交流しても文化的に一つになること・融合することはありえないと思うので廃県置藩になるかも。

 

この誇大妄想に根拠はないけれど、このくらい大変ことが未来に起こるのかなぁ…って思っていて、それに対して僕は、漠然とした不安を抱えるんじゃなくて、生きる力をしっかり付けた上で、楽しく待ち構えていたい。ほら、江戸時代末期に「ええじゃないか」ってありましたよね。こんなことがあった日には僕も一緒に踊り狂っていたいんですよね。

 

僕は今、鶴岡市地域おこし協力隊として山形県鶴岡市の大鳥地域というところに住んでいる。標高300m弱くらいの山奥に地域があって、積雪は3m以上という豪雪地帯でもあります。人口90人弱で、高齢化率が70%。鶴岡で一番天国に近い集落で、20代は僕一人。

だけれども、僕はここで生きる技をたくさん学んでいる。草刈り、雪囲い、雪下ろし、稲作、塩漬け、漬物、山菜・薬草採り、狩猟…。ドラクエ風に言うと、「せいけんづき」とか「ハッスルダンス」とかの技を一個ずつ覚えているような感じ。

 

お金にならない生業は捨てられてきたけれど、食やエネルギーを自給する力、家を作る力、仲間を作る力、物々交換する力といった、流行り廃りと関係ない生き抜く力があればまずは死なない。更には、現代のマッチョな消費社会の中で支出を下げられる手段になる。

生業をしながらであれば支出が少ないので月に10万稼げば普通暮らしていける。

カオスな未来がきても、こういう暮らしをしていれば生き抜けると思うんですよね。しかも、自分で暮らしを創るって楽しい。

地球が生まれてから45億年経っているのに、どう頑張っても80年くらいしか生きられないし、地球上に70億人いる内の所詮たったの一人なのだから、僕が多少変な生き方したくらいでは世の中何も変わらないですよ。そんなゴマ粒ほどの小さな歯車でしかないので、せめて自分の好きなことをして楽しく生きていきたい。そう、強く思います。

 

せば、またの。

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