30歳になりました。
ども、田口(@tagu_h1114_18)です。
誕生日の日にブログを書くのは4年目となりました。
昔書いたのを見返すと、文体から言葉選びから、今の僕では恥ずかしくて使えないようなものが散りばめられていて、時間の経過とともに、自分も内面から変化していったんだなと感じます。
地域おこし協力隊も2016年4月で終わり、5月からはフリーランス&フリーターとなり、半年が過ぎましたが、今のところ生きています。
といっても僕の稼ぎの大部分は大鳥地域にある仕事(アルバイト)で成り立っているという意味ではフリーランスなんてカッコの良い言葉はまだ使えないですね。
三十路と聞くとえらく年を取ったように感じていた20歳の頃。
あの頃、身の回りにいた大人たちは「衰えを感じる」とか、「オールできなくなった…。」なんてことを口にし、「華は20代だよ。」なんてしきりに煽られていたような気がするが、いざ30歳になってみると、20代と大して変わらない。むしろ、自分で人生を選択してきて、一つずつ、一歩ずつ、積み重ねてきたものが体の中に染み込み、形として誰かのためになったりしているような気がしてて。
「自分の為に生きよう」だなんて自己啓発本を散々読み漁っていた20代前半ではあまり考えなかった、『誰かの為に動く』ということが、今の僕には楽しく、充実しているようにも思える。そこには、自分のスキルや想いを活かして…という但し書きがつくけれど。
協力隊が終わってから強烈に意識するようになったことは、大鳥の現場・フィールドに行き、動くこと。地域の人と一緒に仕事すること、話をすること、山に行くこと。
そしてそこに、情報発信をあまり挟まなくなった。写真もあまり撮らなくなったし。将来、貴重になるであろうワンシーンを逃しているという事にもなるけど、それよりも目の前で起こっていること、自分が関わっていることに前のめりになって見聞きし、体験していくこと。一回の体験では決して見出す事のできない世界に気が付きたくて…。民俗学の世界も、そういうところにあるんじゃなかなって、宮本常一さんの本を見ていて、そう思います。
地域の人が何十年も掛けて見てきた世界は、数年地域に関わってきたくらいでは見えてこない。地域の人と同じ景色を何回もみて、何回も前のめりになってチャレンジして、初めて気が付くものがあるんじゃないかなって。そうして自ら気が付いたことは、ある意味一生ものなんじゃないかなって。
だから、講演でありがたいお言葉を浴びに行くよりも、とにかく現場。
約一年前、東北芸工大の田口洋美先生からフェイスブックでコメントいただいた、「しのごの言わず、しっかりと現実を見て、チョットだけ思えよ!」という言葉が、時たま頭をよぎります。奥三面の人から言われた言葉だそうです。
情報もモノも人も、とかく今はスピードが速くて、流行りにキャッチアップしていなければ生き残っていけなくなるような情報が溢れているけれど、長く時間がかかって蓄積していったって良いと思う。
たまたま時代の流れに乗って、たまたまフィーチャーされて、時の人のごとく扱われたとしても、人生は続く。
死ぬまで人生が終わらないのであれば、じっくり腰を据えて現実に向き合い、少しずつ取り組んでいくこと。それも尊いんじゃないかなって思う。
やたらめったら笑わない人の目が好き。険しい目をしている人が好き。どこか悲しい目をしている人が好き。
現実と向き合ってきた人の目は、そんな目をしている気がします。
僕もそんな人になれるように…。
あと、11月14日、僕の誕生日に個人事業主の開業手続をしてきました。といっても今までとやることは大きくは変わりませんが、青色申告をしたいがために申請しました。
来年は一つ、大鳥に関わるビジネスを仕掛ける予定。そのほか、民俗の調査も継続します。大鳥音楽祭も今年以上に盛り上げていきたい。
大鳥で、外モノとしての役割をまっとうしていきたいです。
せば、またの。