初めての断食@江ノ島 ~断食合宿一週間を経験して感じた事~
2015/01/29
2012年12月29日~2013年1月4日までの一週間、生まれて初めての断食合宿に挑戦することとなった。
生まれてから断食当日までで9534日が経っていた訳だけれども、自分で意識して食事を抜こうと思った日はないし、1日に1食も食べなかった日は無いと思う。
1日中寝ていても起きればお腹が空き、ご飯を食べては胃の中で消化しエネルギーに変えて活動の原動力としているのに、そのエネルギー源を断つなんて…
ガソリンを空っぽのまま車を走らせようとするようなもの。
昔、学校の授業かなんかで教わった。
・人は3日間水と食事を抜くと死ぬ。
・人は30日食事を抜くと死ぬ。
わざわざ死にに行く動機も無かったので試したことはないけど、少なくとも水と食事を抜いていくと、衰弱していくだろうと言うことは頭の中では理解していた。
『断食なんて好き好んでやるもんじゃないし、やったら弱っていくに違いない。』
と思っていた。
が、一週間の断食生活を通じて感じたことは、僕が幼いの頃に考えていた事とは違った。
衰弱していく一方だと思われていた体は、歩けば心拍音が高まり、水分がカラダを潤すことで、活動の歯車として動き始める。
一週間という生活の中で、衰弱しきって一日中寝込んでいた日は驚くことに一日も無かった。
※6日目に回復食に挑んで、少し具合を悪くしましたが…笑
今回経験してきた断食合宿@江ノ島で味わった辛いこと・変化したこと・終わって実感したことを中心にまとめてました。
十人十色と呼ばれる人の体でも、やり方さえ間違わなければ誰にでも出来ることだと思います。
断食合宿にチャレンジした理由
確かに体型は182センチ78キロと若干ビール腹ではあったが、デブという自覚もなく、痩せなきゃいけないなんて危機意識は全くなかった僕が、なぜ断食合宿にチャレンジすることになったのか?!
それは、断食合宿に参加するキッカケは市川先生の出会いでした。
市川先生と僕。
大学の時にやっていたヨットというスポーツの大会にたまたま出場する機会があって、その宿をどうしようと部活の後輩に相談したところ、市川さんという人が安く素泊まりの宿を紹介しているということを教えてもらった。
大会期間中に、市川さんの紹介する宿に宿泊することを決めたのですが、その市川さんという方がシェアハウスの運営(江ノ島・腰越・北鎌倉・辻堂の4拠点)を行っており、かつ断食合宿や滝行・気功といった事業を行っているという話を聞いて、市川さんという人間の話をもっと聞きたい!と思った。
大会の後に、一度お話させて頂く機会を頂いて、生い立ちや、20年間程海外を放浪してきた経験談などを聞いているうちに不思議と引き込まれていくものがありました。
『この人の話をもっともっと聞きたい!一緒の時間をもっと過ごしてみたい!』
事実、それだけなんです。
ダイエット目的とかではなく…
『もっと市川さんの話をきくにはどうしたらいいか』、そう考えたときに、断食合宿に参加するということを思いつきました。
それからは早かったな…
できるだけ長い期間を過ごしたいと思い、年末年始の世間でいう忘年会・新年会という楽しい時期を利用して、一週間の断食合宿に参加することに至った訳です。
断食合宿を終えて思うこと
断食合宿を通じて、シンプルに感じたこと。
一週間、人間は食事をしなくても生きていけるということを体感。
主に水、補助的な役割で野菜ジュース、疲れを感じたときに黒砂糖や梅干を食べつつ断食をしていたわけですが、断食生活中はそれだけで正直十分だと感じました。
でも、食べれないことでの辛いことも勿論あった。
人が空腹時に肉まんや焼き鳥などの美味しそうな匂いをかぐと、ムショーに空腹感に襲われる。
それは合宿生活を通じてずっとあった。
それが異常なくらいに辛かった…
断食合宿をしているので、食べないように意識していたのも勿論だし、『お金を払ってまで参加したんだから!』というある種の強制力が自分に働いていたからこそ耐えれたことだと思うけど、普通に生活してて、手元にお金があったら手が伸びていたのかもしれない。
でも、断食合宿前半と後半でキッパリと感覚が別れた。
1日目~3日目までは、匂いは愚か、食事の看板を見るだけでも頭の中でご飯をイメージして唾液が出ていたのだが、4日目~6日目ではある種、ランナーズハイみたいな感覚に襲われ、目に飛び込んでくる飲食店の看板は全く気にならなくなった。
僕はこの感覚を勝手に『ダンジキーズハイ』と呼んでいる。
まぁ、呼び名なんてどうでもいいけど…笑
6日目から回復食スタート。
いわゆるお粥やお味噌汁のような、胃に負担をかけない食事を取り始める。
断食を既に5日間続けていた事もあってか、自分でも分かるくらい胃が小さくなっていて、お粥とお味噌汁でお腹がめいっぱい。
断食中にずっと感じていた匂いによる空腹感の誘発は相変わらずあって、味覚の変化を試したかったこともあり、マクドナルドに入って1個ハンバーガーを買ってみた。
買って袋を開けている時から臭ってくる肉の匂いがなんとも言えないくらい油ギッシュで気持ち悪い…
買うんじゃなかったと後悔しながらも『いつも食べてきた匂いと味だ!』と自分に言い聞かせながらパクリと一口…
『味が濃い!肉の油が重たい!!』
結果、めちゃめちゃ気持ち悪く、体調を崩す…
俺、何やってんだか…って感じ。
回復食を無視するとえらいことになるということを実感しました。
断食合宿一週間が終わって、回復食をしながら生活している時も、この感覚は同じ。
動物性タンパク質や油が豊富に含まれた、部活に入っている男子なら勢いよく食らいつくような肉や揚げ物を受け付けない体となってしまった。
この感覚は、回復食を続け、胃袋の大きさが徐々に戻っていくと、元の感覚に戻る可能性がありますが、この一週間で単純に食事を抜くことで人の適応能力が凄いことを思い知らされた。
食べないなら食べないなりに胃袋も小さくなっていくし、食べたなら食べた分だけ胃袋も大きくなって太っていくし…
育った環境や国が違えば、言語も違うし体質も違う。
だから、外国に言って日本語を話しても通じないし、ご飯を食べればお腹も壊すし、日本食が恋しくもなる。
そんな当たり前のことを学べた一週間でした♪
一週間の体重の変化
1日目:78.0kg
2日目:76.8kg 前日比-1.2kg
3日目:76.0kg 前日比-0.8kg
4日目:75.4kg 前日比-0.6kg
5日目:74.5kg 前日比-0.9kg
6日目:74.0kg 前日比-0.5kg (回復食2食・マクドナルドハンバーガー1個)
7日目:74.0kg 前日比 変動なし(回復食2食・通常食1食)
断食一週間:78kg⇒74kg 合計-4kg
最後に、断食合宿6日目の夜に綴った断食川柳を発表して断食レポートを締めくくります。
断食川柳
1つ断ち 世界が変わって 見えるかな
普段の生活の中で当たり前のように摂取していた大事な食事を断つことで、食事に対する執着がむき出しになっていた自分、肉や揚げ物類を食べ過ぎていた自分、飲食店が街中に溢れすぎていてムダが多いと感じる自分がいた。あれもこれも、断食しないと気づかない感覚であった。
そして、ここで感じたことは、他のことにでも応用が可能だということ。
例えば、大好きなタバコを1週間辞めてみるなり、自分がずっと大事にしてきた地元を、敢えて離れてみるなり。
自分が大事にしているものが、本当に大事なものか・必要なものかどうか確かめる意味で、嫌だけど、怖いけど、一定期間離れてみることで見える世界もある。
敢えてそういう選択をして、自分の感覚を磨いていくことも大事だと思う。
写真は、断食合宿中に見た、2012年最後の日の入り。