【前編】幻の塩の道を訪ねて…。大鳥-山熊田をつなぐ山、二の俣峠に行ってきた。
2015/11/16
山形県鶴岡市大鳥。
新潟県村上市山熊田。
この二つの地域は、山をはさんで隣同士、東西に位置します。
直線距離にすると、8.6km。真ん中にある、縦に伸びる白い線が、県境。
互いをつなぐ山の名は写真中央下にある二の俣峠。△のあたりが頂上で、県境にちょうどかぶります。片道3時間の山道は、大鳥側(山形県川)は少し険しく、山熊田側(新潟県側)は少し緩やかな傾斜になっている。
大鳥が見える山が好き。
ども、田口(@tagu_h1114_18)です。
11月1日に、山熊田に住む現役マタギの大滝国吉さんを始め、山熊田のマタギたちと共に登る「紅葉のブナ林を歩く会」というトレッキングイベントに参加しきました。
目的は4つ。山熊田側から二の俣峠の頂上から大鳥を望みたい。来年辺りに大鳥側から二の俣峠までの山道をつけたい、その下見。大鳥との繋がり、関係性について、山熊田の人から話を聞きたい。そして、山熊田の人と仲良くなりたい。
大鳥と山熊田。
二つの地域は県境で分断され、道路が舗装され、現在はそれぞれの行政区画の中で暮らしいる。けれど、その間には二の俣峠という山道があり、長きに渡って人が行き来し、交易をしていた。パルプの木出しや鉱山勤め、嫁ぎ先などで、その山道をとおり、山熊田へ行ったり、大鳥へ来たり…。
今となっては必要のない道。非合理な道。昔の道。幻の塩の道。
けれど、その道に惹かれる何かがあります…。
今回の記事は前編・後編の二部構成。
前編の今回は、写真多めで二の俣峠の山行レポートをしていきますー!
※大鳥と山熊田との昔からの関わり、"幻の塩の道"については、【後編】幻の塩の道を訪ねて…。大鳥-山熊田をつなぐ山、二の俣峠に行ってきた。で詳しく触れていきます。
いざ、二の俣峠。山熊田から望む大鳥。
朝8時。山熊田の入り口にある、地域文化の体験施設さんぽく生業の里あたりに集合。
ご高齢の方が多かったですね。秋の紅葉を楽しみつつ、ハイキング気分な感じでしょうか。
中には大分県や富山県から参加した若人も…。強者すぎます。
この日の空は、濃い青だった。
山熊田から林道の中、車を走らせること15分。登山口に来ました。
ぞろぞろと、トレッキングが始まった。総勢50名くらいの大所帯。紅葉に負けないくらいの強めの蛍光色に目が少しにチカチカしながらも、山の景色は大鳥に負けず劣らず、絶景。
山道の途中で見つけた、『大鳥へ行く』と刻まれたブナ。
村上市の旧山北町で活動している地域おこし協力隊のジュンコさん。ジュンコさんと出会いがなかったら、山熊田に来ることすらできませんでした。ホント、感謝です。
山熊田のマタギ。ステキな眼差し…。
休み休み、ゆっくり登ること3時間。二の股峠の頂上に着きました。写真の中央下に見える緑色の杉林が、大鳥の桧原林道、二の俣沢入口。写真の中心、左右に伸びる山の尾根を越えれば、大鳥の松ケ崎集落あたりになります。
視界としては黄色の線で大鳥周辺が見えるイメージ。写真に写っている範囲は結構狭いです。荒沢ダムもちょこっと見えたし、以東岳も見えました。
炊き出しのなめこ汁。普通にうまかったっす。
主催者の大滝国吉さん。
マタギの現棟梁と記念写真を撮ってもらった…気になった。笑
記念写真を盗み撮り。大所帯やー!
感想
山から大鳥が見える。ただそれだけで、この場所に来て、本当によかったと思う。
いつも見ている景色とは違う大鳥が、目の前に見える。春・秋にはよくお世話になる桧原林道。かすかにみえた荒沢ダム。遠くに望む、以東岳。
「あの山の向こうに、故郷がある。」そんな歌を詠みたくなる昔の人の気持ちが、少しわかりました。
このまま大鳥まで、一気に駆け下りて行きたかったよ。我が家がほぼ見えているんだものー!
この景色、また見なければいけません。今度は大鳥の人や友達を連れて…。
※大鳥と山熊田との昔からの関わり、"幻の塩の道"については、【後編】幻の塩の道を訪ねて…。大鳥-山熊田をつなぐ山、二の俣峠に行ってきた。で詳しく触れていきます。
それと、先に写真で紹介した山北の地域おこし協力隊、ジュンコさんのブログでも今回のトレッキングのイベントレポートをしていたので、よかったらこちらも見てください。
せば、またの。
二の俣峠 DETA
名称:二の俣峠(鶴岡市と村上市の県境)
所要時間:3時間18分(途中休憩2回)
標高:約800m(GPSアプリで測定)
登山道入口から頂上までの距離:7.3km(GPSアプリで測定)
高低差:684m
使用アプリ:Field Access/iOS対応(有料:480円)