ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

地図上には無い山道。~集落の生活道・生業道を探訪~

2016/07/20

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ども、田口(@tagu_h1114_18)です。

 

たまの時間がある時に、大鳥周辺の山々を探検しています。

集落の回りの山には登山道とは別にいくつも道があって、以前記事にもした山熊田との幻の塩の道のこともあるけど、国土地理院とかの地図上には存在しない生活道・生業道ともいえる道がいくつも存在する。

参考:【前編】幻の塩の道を訪ねて…。大鳥-山熊田をつなぐ山、二の俣峠に行ってきた。|ひろろーぐ

【後編】幻の塩の道を訪ねて…。大鳥-山熊田をつなぐ山、二の俣峠に行ってきた。|ひろろーぐ

 

大鳥という限られた土地のなかで、集落周辺の田んぼでは足りない。集落近辺の山腹にある、割と平たんな場所をその手で切り開き、農地を耕し、水田を山の中に作り、そこへ通うための山道も同時に切り開いた。

 

山菜採り・キノコ採り・木の実採りをするための山道。

 

炭焼きをするための山道。

 

30年ほど前までは、大鳥の集落の共同で草刈をし、山道を整備していた。

実際に歩いてみると、その道はなだらかなアップダウンが続くものの、全体としては平たんで、よくよく整備された道。昔はこの山道を使って耕運機を運んでいたそうだ。30年もの間、全然整備されていないとは思えない程、道の跡が残り、迷うことも少なく歩くことが出来た。とはいえ成長した草木・藪が行く手を阻み、足元が見えずに転んだり、漆に触れてしまってかゆくなったり。

色んな地域の調査研究で、"里山が奥山化している"とは言うけれど、身近な山でカモシカに遭遇したときは、少しその気を感じた。

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藪漕ぎもあって、歩けば2時間の道のり。昔は1時間で行けたらしい。

 

現場を歩いて見つける一つ一つの発見は、一粒のしずくほどに小さい。

ただ道なき山を歩いただけで、何も発見が無いときもある。

けれど、そんな経験を積み重ねていく中で何か見えてくるものがあるだろうか…。

 

時間はかかるだろうけど遠くない未来に、かつての大鳥地域の人たちが生活範囲として利用していた山、山道をまとめた地図を作りたい。

 

せば、またの。

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