ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

僕の住むとこは雪が降る。~屋根から雪を下すこと、雪国で暮らすこと。~

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年末年始の暖冬の流れでこのまま逃げ切れるかなぁ…って思ってたのに結局は雪が降っている。

ども、田口(@tagu_h1114_18)です。

 

 

1月中旬からドカドカと降り続き、僕の家の屋根の雪下ろしは早くも2回目に突入。

僕は30手前の結婚適齢期。僕のお相手は鉄製スノーダンプ(別名ママさんダンプ)。

去年に比べて少しは使いこなせるようになった。体力もついてきた。その証拠に、連日の雪下ろしで体が動かない…なんてことにはまだなっていない。(今日までトータルで6回は雪下ろしをしたかな。)

 

さてさて、僕の雪国暮らしはシーズン3に入り、お陰様で雪国の暮らしに少しは慣れてきた。

 

だけど、雪下ろしをするたび、「不毛だなぁ…」って思う。

まるで生産性がないんだもん。

僕が除雪をして健康になっている間にも同級生たちは、せっせと仕事をしてお金を稼いだり、スキルを磨いている。

 

同じ時間を生きていて、僕の方が損しているような気になってくる。

とは言っても、僕の住むところには雪が降る。雪をどけなきゃ生活できない。

 

そりゃ、関東が大雪になって、電車がストップして駅のホームに無限に人がいる光景をテレビで見ると「何やってんの。こんな日に外出とかマジアホやわ。さっさと帰ればいいのに…」雪国暮らしにこなれた僕は、少し鼻で笑っている。(3年前の今頃、同じ状況になって、満員電車(というかおっさん)に潰されそうになりながら会社にいったけど…。)

そのくらいはさせてよ。ハンデが大きすぎるんだもん。

 

玄関明けたら2分で除雪。

スノーダンプを持って、まずは玄関前を除雪。

その後は車。タイヤが埋もれるほど積もると、倉庫からスコップを取り出す。手が震える。朝から5分は強制労働。

 

毎日ではないけど、こんな日がポツポツとある。

屋根の雪下ろしだって一人でやれば半日かかる。ワンシーズンで平均3回。

 

それに、僕の暮らす地域ではおじいちゃん・おばあちゃんがいっぱいなので、他の人の家の雪下ろしを頼まれることもある。ワンシーズンで10~15回くらいかな。

 

東北に住んでる、山奥に住んでるってだけで雪が降る。

朝起きたら、いきなり外出しずらくなるの。

 

でもさ。

 

雪がしんしんと降り積もっていると、音がしない。

シーン…って。

外にいて、自分が一人、雪をギュッギュって踏んで歩いている音だけ。

たまにウサギやタヌキの足跡があったりして。

 

山が死んでるっていうか。

音が死んでるっていうか。

 

だから、雪の上で寝そべってみると、眠りたくなる。(背中が寒くてそれどころじゃないんだけどね。)

うまく言えないけど、こういう感じが好きだったりする。

 

 

あと、なんていうか、『所詮、僕らは自然には抗えないんだよ』っていうのを雪から教えられてる気がする。

どんなに偉い人の家の周りにも雪が降る。

雪の前ではみんな平等。だから、雪のけが大変な時は声かけあって、助け合って…。

 

複雑な人間社会をリセットしてくれる。

 

そういうのって、大事じゃないかなって思う。

 

冬なのに汗をかきながらせっせと雪を下して…。

それで、「あぁ、良かったな。これでまたしばらくは安心して暮らせる」って思って、家にはいってく。

 

今は克雪式の屋根があるから、雪下ろしは近い将来なくなるだろう。こんなにも不毛なことに汗を流せなくなるのは少し残念な気がする。

 

生きてると悲しいことや苦しいこと、辛いことが沢山あるけど、雪降ろしをしていると、大半のことは”どうでもいいこと”に思えてくる。

 

まぁ、これは僕だけかもしれないけど。笑

 

雪下ろしは超不毛。

だけど、見方を変えれば、良いとこあったりするんだよね。

 

また一つ、大鳥で暮らす楽しみが増えました。

 

せば、またの。

-雑記
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