協力隊2年目の家計簿収支決算を大公開!協力隊が終わっても里山で生き抜くための金銭的なライフデザインをしてみたよ。
ども、田口(@tagu_h1114_18)です。
鶴岡市地域おこし協力隊になって丸2年が経ちました。
時が流れるのは早いモノで、大鳥にきてからあっという間の2年が経ちました。
協力隊も残すところあと一年。
本来であれば協力隊が終わった後に向けての活動に本腰を入れていくべきなのでしょうが、僕にとっての3年目は、それをあまり考えていません。
今までの継続と、最終年度の一年で完結する事業に集中しようと思っています。
その辺はまた別の記事で書こうかな…と。
2年目を過ごした中で得られた”暮らすくらいは稼げるだろう”という実感値があり、それに支出入の数値的なデータがあるので、協力隊が終わったあとの定住プランを今のうちに立てておこうと思いました。
なので、今回はその金銭的なプランをご紹介。
僕の年間の収支と、その数値データから考えるたぐちひろきが求める暮らしを垣間見えるかもしれません。
ではでは、まいりましょう!
2014年度の家計簿収支決算
一年間の収支決算
収入354万-支出248万=利益116万
協力隊の給料があるおかげで利益が出ております。この貯金は後々のために貯金に回しておきます。
副業収入の算出
協力隊の給料が15.5万×12ヶ月=186万で、収入から差し引くと、168万。
これが副収入の総和…といいたいところですが、収入には少しマジックがあります。協力隊の月々の給料(15.5万円)の他に、公務で使ったガソリン代や出張の旅費などが後から振り込まれたりするので、実際よりも多くなっています。純粋な副収入でいうと、130万くらい。
純粋な支出の算出
支出においても、手元の現金⇔キャッシュカードの動きなども記載されている+ワークショップなどの事業で仕入れた原価などが全て入っているので、実際に暮らしで使った費用よりも多く膨らんでいます。純粋な支出で言えば、180万くらい…。
それにしても、協力隊の給料がなければ赤字です。
今年の4月に、一年分の国民年金(18万くらい)も払っていますが、それでいても赤字。これはいかんです。
先行投資で大きな買い物を色々と。
今年は自分でもかなりお金を使ったと思いました。
そこまで派手な遊びはしませんが、先行投資が多かった。
狩猟関連では、双眼鏡、無線機、ロープを購入した。アイゼンやキノコ・薬草の本。
QOL(Quority Of Life)向上のため?にHARIOのご飯釜も買ったし、非電化焙煎機も購入した。
あと、最近では一眼レフカメラも購入。山で使う道具や本も買って、合計で20万くらい使った。
一度購入したら、しばらくは必要ない…と考えられる支出が今年度に固まっていたので、そこを考慮すると、現時点では160万くらいだろうか。
固定費といかにして戦うか…
現状では、固定費といえば光熱費、通信費(携帯代・ネット代・サーバーレンタル代)と、税・社会保障などで、特に通信費と税金がかなりの割合を占めます。
光熱費は電気・ガス・水道で年間5.5万くらい。灯油で2万くらいでした。電気ガス水道5,000円/月といったところでしょうか…。ここは今のところあまり削る気が無い…というか、家での調理が増えたのでガス代なんか上がる可能性もありますね。プロパンガス、高いっす。
灯油代がねぇ…どうにかしたいよホント。家にいる時間を短くすれば使うことも少なくなるんだろうけど…冬はどうしても閉じこもり気味になるのよね。薪ストーブ、導入したいっす。
通信費はスマホ代が8,000円/月、光回線のネット代が5500円/月、サーバーレンタル代が1500円/月。
ここで削られるとしたらスマホ代とサーバーレンタル代。
今年度中にスマホをMVNOにして月々3000円くらいへ、サーバーは月々1,500円のヘテムルから500~1,000円程度のサーバーへ変更させたい。
そして、大物の国民年金と社会保障…。
これは、収入を落とさないと、削ることができません。
協力隊が終わる2016年度では一番苦しむ部分です。国民年金・社会保障・所得税・住民税共に、前年度の収入をもとに算出するので、収入が激減しても税金を納める額はあまり変わらない…という奇跡が起きます。
ということで、そのために貯金している部分も少しありますね。
ガクッと収入が落ちるのはあまりよろしくないです。えぇ…。
(家賃や車のリース代は協力隊の活動費から出ているので、支出入決算にはカウントしていません。)
協力隊が終わっても里山で生き抜くための金銭的なライフデザイン
収支の決算を出してみると、色々分かります。
思った以上に副業で稼げているんだな…という実感もあるし、家と車のお金払ってないのに、年間で200万も支出があるとは思っていなかった。
一年間の決算を通じ、いくら資源に恵まれた里山でも、普通に電気・ガス・水道を使い、ネットを引いて、スマホを使い、家を賃貸して暮らしをしようとしたら、年収150万くらいはあったほうがいいことは容易にわかる。
そこに、車を使うとなると、保険代も込みで50万が加算されるといったところか…。
独身で、里山で普通に一人暮らしするのであれば、200万は必要ですね。
しかし、そんな暮らしを僕は望んでいません。
支出がもっともっとカットした暮らし…。自分がやりたい山仕事や狩猟、インターネットなどの費用を確保しつつ、不必要な部分を削ったり変更したり、手作りしたりして、納税込みで100万で暮らしていきたい。
それは単純に、貧困暮らしで耐え忍ぶ自分でいたいのではない。
自らの手で暮らしを作りながら、楽しく豊かに暮らしていきたいのです。
そのためにはどの支出を削ったほうがいいのか。何を自分で作っていかなければいけないのか…という大枠のデザインが必要だと思いましたので、作ってみました。
2016年度の収支目標数値
これが、2014年度のデータを元にザックリと作った2016年度(協力隊卒業した後)の収支予算。下記の画像では大きなカテゴリーごとにまとめただけになっていますが、予算数値を作る時は、日付入りの購買記録・売上記録を見ながら作りました。
協力隊の安定した収入が無くなるので、収入も支出もとにかく削りまくりです。
収入は、100万としておきました。2014年度では収入が130万で、月5万円以上は稼ぐことはできそうですが、とりあえず弱気な収入目標としておきます。
働き方のイメージとして、一ヶ月のうちの10日は集落の手伝いをしながら稼ぎ、10日は自主事業で稼ぎ、残りの10日は自由時間という感じです。
支出の詳細は、以下のような計画。
食費:17.7万→6万
一ヶ月5,000円の計算で、山の恵み、田んぼのめぐみ、畑のめぐみを最大限活用してまかなう予定。調味料やお酒など、どうにもならない部分をカバーする意味で月5,000円を確保。物々交換などで塩や油などの調味料をゲットできるならなお良し。
現金・カード:32.7万→0
貯金→現金やA貯金→B貯金にする時に生じる金額なので、基本的にゼロでOK。
交通費:11.5万→0
基本的に里帰りや遊びでの旅行などはいきません。仕事で呼ばれる場合などで、旅費が出る場合は使います。
趣味・娯楽:5.9万→0
本が大半を占めていたのですが、カットします。読みたい本は図書館で借ります。図書館では読みたい本のリクエストをすれば、仕入れてくれるモノもあるのだとか…。そういうのを利用します。
日用品:10.6万→3万
ゴミ袋、ジップロック、洗剤、タワシ、トイレットペーパー、整髪剤など、必要最低限のみを購入します。石鹸は作られれば自作したい。タバコをどうするか…僕にとっての死活問題だが、これとどう戦うか。
交際費:12.9万→3万
集落の中のイベントや、定期的に会いたい人、絶対に行きたいイベントなどで使います。これは、もう少し増えるかも…。
住宅:1.5万→21万
現在は家賃を協力隊の活動費で補っているので無料なのですが、一人の住民になった暁には普通に家賃を払います。今のところ、現在住んでいるところが1.5万円で貸してもらえるとの話らしいので、その金額で一年分の家賃を算出すると、18万。それに、自治会費が年間で3万なので、合計21万です。
水道・光熱費:7.4万→7.5万
ここは変わらず。電力自給や水の自給もありなのですが、現在の電気ガス水道の通った恵まれた家で住むことが前提なので、カットはなしで。
教養・教育:12.4万→0
ここでは、アマゾンで購入した本や、カメラなどが自動で振り分けられていて金額が跳ね上がっていますが、そういうのはとりあえず買わないです。
通信費:20万→13万
これは、スマホ代、インターネット代、レンタルサーバー代、配送費です。
スマホはMVNOに変えて月々3,000円×12ヶ月で36,000円。ネットは5,500円×12ヶ月で66,000円。レンタルサーバーは現在1,500円×12ヶ月で18,000円でとりあえず算出。それに、山菜などのモノを郵送したりするのに1万円。
自動車:13.2万→4万
現在はリースの軽バンを使っていますが、ガソリン代や税金、車検を考慮して一旦辞めます。
その代わりに、スーパーカブ90ccを購入しようと思います。中型自動二輪免許を取っておいてよかった。4万円は年間のガソリン代と自賠責保険代。
カブはとんでもなく燃費が良い。それに、90ccあれば、60km/hくらいは出ると思うので、田舎道でも車にそこまで迷惑かけずに乗れると思います。HONDA万歳。
健康・医療:1400円→5,000円
これは予備のようなお金。病院に行く時や、どうしても温泉に行きたくなった時に使います。
税・社会保障:58.4万→32.4万
一年間の国民年金と健康保険、住民税、所得税の総和。こんなもんだと思う。
2014年度は、国民年金2年分をまるごと払ったから膨れ上がって58.4万となった。
その他:12.2万→3万
あらゆるモノの予備日みたいなもんですね。
振込手数料とか、そんな感じで引かれていく。
支出は合計で96.4万円。
貯蓄に回せるお金がほぼゼロじゃないか…と思うかもしれませんが、いいんです。
とりあえず一年の”プロジェクト”なので、赤字にさえならなければ良い。
実際には、ワークショップなどを企画・実施したりすると、原材料を購入したりするので収入も支出も増えると思います。予算ではそれを脇に置いておいて、暮らしていく中で必要な収支をそれぞれ約100万と見ています。
終わりに…
あくまでも計画なので、「このとおりに絶対にしなきゃいけない!」と鼻息を荒くしたり、自分自身を縛り付けることもしたくありません。
この収支計画は、一年間の家計簿をとってきたからこそ導き出せるデータであって、データはあくまで一つの指針であり、参考である。
だから、この数値通りにいくかもしれないし、いかないかもしれない。
けれど、目指すべき数値を設定しておくことは大事だと思うし、年間通じて100万で暮らせていけたら、結構な自信がつくと思うのです。
自らの手で楽しみながら暮らしを作っていき、それでいて支出がカットできた…という証明になるので。
それに、自らで作り上げた暮らしの知恵・技は自分が死ぬまで消えない。生きる力が自分にそなわってきているという実感を持てるだろう。
少し怖いのは、買いたいと思うものが目の前にある時に、我慢しなきゃとか、どうしても手に入れたいけど今の自分ではできない…みたいになってしまうこと。
そんな境遇に出会うことが、一年間の中で何度もあると思うのです。
けれど、そのときに自分がどのようにしてその欲望を解消するのか。
恵んでくれる人を探すのか、自分で生み出すのか、物々交換を求めてみるのか、はたまたクラウドファンディングをやってみるのか。
自分が得たお金だけで生活すべてを成り立たせるのではなく、発想の転換で、遠回りかもしれないけれど、人との関わりを大切にしながら暮らしを作っていくことができたらいいなぁ…と思います。
素敵な暮らしを自らデザインしている庄内の仲間たちのように…。
経済的な富を妬み、貧乏を卑しむような心にはなりたくない。
自分の人生そのものを、慈める心でいたい。
そう、思います。
また、この報告でも画像として使っていますが、相変わらずMoneyForwardにもお世話になっています。
スマホでもPCでも家計簿がクラウド上管理でき、更には貯金の金額や、クレジットカードの支出の金額をも自動で計算し、一覧でクラウド上で管理できてしまう。
これを使い始めてから、お金の勘定の大切さが身にしみてわかるようになりました。
何か事業やワークショップをするにしても、イベントをするにしても、仕入れがいくらで、売価がいくら、利益としてはこのくらいを見込みたい…という計算を積み重ねることで少しづつ自立の道も開けてくるのかなと思います。
スマホでもPCでも一元管理できるMoneyForwardはホントに便利。
小商いを始めた人、複業を始めた人にもオススメですよー!
お金もかからないのでぜひ導入してみてくださいね。
せば、またの。
参考記事
2015年4月 田舎暮らしの家計簿。支出55.5万。収入25.5万、複業は3.5万。国民年金を2年分払ったら、とんでもない金額になった。
2015年3月 田舎暮らしの家計簿。支出10.8万。収入28.7万、複業は9.9万。新しく、『文章編集』のお仕事始めました。
2015年2月 田舎暮らしの家計簿。支出16.2万。収入25.7万、複業は9.3万。雪を掘って金を掘る。
2015年1月 田舎暮らしの家計簿。支出11.2万。収入23.9万、複業は4.1万。年始は飲み代やら移動費、灯油代がかさむ…。
2014年12月 田舎暮らしの家計簿。支出13.3万。収入25.9万、複業は10.3万。過去最高の複業収入を達成。
2014年11月 田舎暮らしの生活費報告。支出7.1万。収入20.4万。内、複業収入は4.3万。
2014年10月 田舎暮らしの生活費報告。支出25万。収入36万。内、複業収入は4.7万。