理想の空間を頭に焼き付けること
いきなり誰だ?って感じですが、僕のおばあちゃんです。
少しだけ肖像権が心配…
今回は僕が山形に越してきた根本的な理由である『空間』について少しお話したいと思います。
夢といえば大げさかもしれませんが、僕にも「そんな生き方したいな~」という土台があって今があります。
まだ就職留年で大学5年生をしていた頃、9年前に亡くなったおじいちゃんのお墓参りをしに田舎である山形に行った時のこと。
行く前におばあちゃんに連絡を取った時に、「友達と一緒に東根(さくらんぼのサト錦と温泉で超有名なところ)に一泊二日で泊まるもんでお前も来い」と言われ、行きました。
片田舎の駅に降り立って、右も左もわからない中、当時持っていたガラケーの地図を駆使してようやくたどり着いた一件の民宿。
中に入ればおばあちゃんとその友達7人くらいで、少し大きめの和室の部屋でワイワイガヤガヤ。
年齢は70歳後半~80歳前半だったかな。
お菓子を食べたり、みかんを分けたり、持ち込んだ桃を切り分けて皆でお茶しながら食べているわけです。
目の前でパジャマに着替え始めて、普段は絶対見れない…というか見たくないおばあちゃんたちの下着姿に目を逸らしたくなる気持ちもありながら少しニヤニヤして同じ時を過ごしていました。
おばあちゃんたちの楽しそうな姿を目の当たりにしたのを今も鮮明に覚えています。
『あぁ。田舎で老後にこんな楽しく過ごせる空間があるのは素敵だなぁ~』って。
そのイメージは僕の心の奥底に眠っていて、それが具現化したのが今の田舎での生活だと言えます。
伝えたいのは『こんなド田舎の空の下で暮らしてみたいな』とか『こんな人と一緒に結婚生活送りたいな』という空間に自分がいることをイメージすることが大切だということ。
家から徒歩30秒のところを流れる超清流の大鳥川。イワナやニジマスがバンバン釣れます。
今年は今が見頃の桜。廃校になった小学校をバックに。今は自然体験学習の施設&宿泊施設として使われています。
山小屋管理人の藤井さんと。藤井さんも田舎暮らしを求めて都市部から移住して来た人。
同じ移住者として、話にも花が咲きます♪
理想と現実は違うと言われるのもその通りです。
地方に行けば、高齢化が進んでも、未来を託せる子供が都市部に出て行く。自分たちはここの場所が本当に好きだから出て行くつもりなんて毛頭ないけど、年齢とともに体力だけ衰えていく…
寿命がある生き物にとって当たり前に襲ってくる出来事を強く感じさせられる。社会的に言えば少子高齢化なんて言われてるけど、都市部では実感できないリアルを直に感じます。
京都の福地山だって、岡山の美作市だってそう…そんな現実が日本の至るところにあります。
地域に住み込むことは全然甘くは無いけど、でもそれは環境を新しくして一からチャレンジするのであればどこに行っても同じだと思う。
気がかりばっかだといつまでたっても前に前に前に、進めない。
あんまり偉そうな事は言えませんが、自分の感性に突き刺さるような衝撃を大事にして欲しい。
その受けた衝撃に対してイメージ出来るということは、間違いなく世界が広がることだから。
今、山形県は鶴岡の大鳥地区という限界集落で超高齢化した場所に住んでいるわけなのですが、おじいちゃん・おばあちゃんは本当に暖かい。
東京でバカみたいに騒いで朝まで飲んで!なんてことは出来ない方々ばっかりだけど、お茶を飲みながらお菓子を食べてお喋りをして…共に生きている実感がします。
今日、70歳を超えたのおばあちゃんに強く背中を押されました。
「少しでもいいんだがや。みんな歳を取ってるなりにツルでカゴ作ったりとか得意なことがあるんだから、それをおばあちゃんでも子供でも良い。5人でもいいから連れてきてくれれば、教えてあげることができるよ。儲けようなんて思ってないんよ。ただ人と話して笑ってたいだけ。」
こんな人の為に、動きたいです、僕は。
地方で頑張って生きている若い人にクローズアップしたサイトを紹介してみます。
このサイトの好きなところは、その人個人のストーリーが綴っているとこ。
どんな仕事でも人だと思っています。
どんな思いで取り組んでいるのか。どんなことをしていきたいのか。全く知らない人ばかりだけど、少しだけ感情移入できそうな気がするサイトです。