開催5日前からの告知で『魚のつかみ取り大会in大鳥』に200人を集客。広報活動よりも、繋がりの蓄積が機能した。
このイベントが、まさか200人も集まるイベントになるとは夢にも思ってもいなかった。
なぜなら、イベント告知を開始し始めたのはイベント開催のわずか5日前だったから。
ども、田口です。
【イベントレポート】『魚のつかみ取り大会in大鳥』が開催できて、本当によかったと思う。|ひろろーぐという記事を書きましたが、今回はその伏線的な記事です。
魚のつかみ取りの来場数は100人が目標。 開催場所は人がたくさんいる東京…ではなく、山形県の山奥、大鳥。 告知時間は5日間。
お盆の最終日とはいえ、こんな状況下で100人も集めるなんて、ヒエーー! ってな感じで、広報活動をスタートさせました。
開催5日前からスタートした広報活動。
今回はいろんな事情があり、急遽決まったイベントだったので、どうしても告知の時間が取れませんでした。
広報の皮きりに展開したのが、8/11に更新したこのブログ記事。
ブログ記事:【イベント告知 8/16(日)】清流でチャプチャプ。つかんでドキドキ。魚のつかみ取り大会in大鳥|ひろろーぐ
ブログを更新し、Facebookページの大鳥days、ひろろーぐ、僕の個人アカウントのタイムラインに展開。友達がシェアしてくれたりもした。ツイッターでもつぶやいてみたし、Facebookでイベントページも作ってみた。
次の日には、庄内のFacebookグループにも展開させてもらった。 個別にメッセージをして告知をしたりもした。
次に、新聞社。 荘内日報というローカル新聞社にイベント告知欄があって、8月12日(開催4日前)に電話でお願いした。
8月14日(開催2日前)には、チラシ配りもした。 地域の人が集まりそうな産直、温泉施設、コンビニ、コミュニティーセンターなどにほんと僅かな量のチラシを置かせて頂いた。
その他、地元の人がケーブルテレビ(地元のローカルテレビ局)に取材に来てもらう交渉をし、予告として「大鳥での魚のつかみ取りをいついつに放送しますよー!」という放送を流してもらっていた。
告知はこれだけ。
イベント当日までで、僕が作ったFacebookイベントページでは10名が参加になっていた。それに、タキタロウ館で入っていた予約が9人。それに、知り合いを通じて「行くよー!」と言ってくれていたのが6人。 開催当日の朝の段階で、来るだろうと予測できていたのが全部で25人。
5日間の告知期間で30人も集まってくれたら十分過ぎるだろう…と思っていました。
フタを開けてみれば魚のつかみ取りには92人も集まったし、親御さんも合わせれば来場者数は200人を超えた。 この結果には、広報と言われるメディア(新聞・TV・ネット)の力があったのかもしれない。お盆最終日という日取りがよかったのかもしれない。魚のつかみ取りという、子供の心に突き刺さるイベントだからよかったのかもしれない。
けれど、それら以上に、大鳥と人と外の人の繋がりを過去から着々と積み上げてきたことが、一番大きな力になったと思います。
過去から蓄積された繋がりほど、強力な広報はない。
タキタロウ館からは「『今年は大鳥川フェスタやらないんですかー?』って問合せがきてるよー」と言われた。
チラシを配っているとき、とあるお店では「”大鳥”と書いてあるだけで反応する人がいるからねー!」なんて声を聞き、レジのところにチラシを貼ってくれた。 地元の民宿からは、「『魚のつかみ取りをするなら、大鳥に来たい』というお客さんがいるから、やると決まったならもっと早く教えてよー!」とも言われた。
こうして聞こえてくる”生の声”は、今回の広報から生まれたのではなく、地元の人たちが大鳥と外の人を何度も繋いできたからこそ聞こえてくるもの。
山菜が美味しいところ、美味しいご飯が食べられる旅館・民宿があるところ、自然が豊かなところ、トンネルが怖いところ、タキタロウがいるところ、登山をしたところ、魚のつかみ取りをやったところ、カヌーをやったところ、ジュニアキャンプでいくところ、大鳥自然の家で昔キャンプファイヤーをした…。
多くの場面で、地元の人は大鳥と外の人とを繋げてきた。
体験という形で身体にしっかりと大鳥の存在をインプットさせてきた。
そんな過去を積み重ねて今がある。 昔に比べて人の出入りはかなり少なくなったらしい。けれど、今もなお、こんな山奥の小さなムラに人の行き来が絶えないのは、地域の人と外の人との交流がずっとずっと続いてきたから。
今回のイベントは、その恩恵を強く受けられたんじゃないかなって思う。
ブログやSNS、チラシ、新聞は「イベントやるよー!」という単なる紹介。「行きたいなぁ…」と湧き上がってくる思いは、過去から蓄積してきた大鳥との繋がりが後押ししてくれたんだと思う。
終わりに…
SNSやブログなど、インターネットを使った情報発信が主流になってきているし、その力も巨大になってきている。 身近な人が少なくなっていく現実が目の前にある地方では、身近な人と直接交流したり、買い物や商売したりすることが物理的に難しくなっていく…。そんな状況下で、インターネットの存在は増々大きくなっていくと思う。
一方で、地道に現場で交流を続けていくこと、それを積み重ねていくことにもめちゃくちゃ価値があるんじゃないかな~って思います。
TVやインターネットで見た情報は、明日には忘れてしまっていることも多いけれど、身体にインプットした情報は中々忘れない。現場での体験が良いモノであればあるほど、「また行きたいなぁ~」という気持ちが沸々と湧いてくるようながします。
デジタル世界になった現代においても、現場での交流・繋がりを積み重ねていくことが、次に繋がっていくんじゃないか。
今回のイベントを通じ、しんみりとそう思いました。
せば、またの。