飛島旅行記。~パッと見、なにもない。だからこそ見つけがいがあるし、面白い~
2014/07/23
山形県酒田市の港からフェリーで約一時間半。
人口270人の小さな小さな島、飛島がある。
飛島未来会議という未来を想像する組織や緑のふるさと協力隊がいるとして前々から行ってみたかった場所でもありました。
大鳥の老人クラブ(といっても老人なのは年齢だけで、馬力は成人男性並み)の方々との旅行で飛島にいくキッカケが出来たので一泊二日で遊びにいってきました。
僕が大鳥に住み始めた頃と同じような感情を抱いたのは、離島と里山という対照的な環境にも関わらず似ている要素をあちらこちらに見ることが出来たから。
産業・景観・食・人・生活…。
その地域の片鱗でしかありませんが、一泊二日の中で僕が感じた飛島の面白さをレポートしていきます。
酒田の港です。ここから飛島へ船で向かいます。
飛島パンフレット発見。これさえあれば一泊二日は十分楽しめそうだ…
これと同じ地図がパンフレットの中にあります。十分すぎりくらいの情報量。
大人片道2100円のチケットを買っていざしゅっぱーつ!
ブオーーー。久しぶりに船に乗りました。海を眺めたら、ブローを探してしまう癖はヨットをやっている頃から抜けません。笑
広々とした船内。平日だからか、結構空いていました♪
多目的室なるところで横になっている方々も…。多目的だから、いいんだよね。
ちなみに船内は全館禁煙でした。残念。笑
船に揺られること1時間15分。
ついに
とうちゃーく!
ゲーム風な看板がイケてる♪好きです、こういうの。
今回お世話になったのは港旅館さん。宿についたら早速お昼ご飯を頂きました…
トビウオのダシでとった汁と、薬味の岩のりが絶妙♪トビウオのダシが本当に美味かった。
そして午後から島内観光へ♪
島内唯一のカフェしまかへ。というか、カフェがあること自体が凄い。
大鳥のおじいちゃん・おばあちゃんのたまり場にもなっていました。笑
普通のアイスコーヒーやお茶などは勿論、お酒も出してます。ビールやらハイボールやら…。そして素敵なのは夜も営業していること♪夜は海辺でゆったりできるBARに早変わり。いいですな!
カフェで一休みしたらサイクリングへ…
なんと自転車が無料で借りられます。面倒な手続きも一切いりません。その場にいってそのまま乗って行ってOK。島なので盗難の心配もゼロ。笑
チャリにのっていざ出発♪久々のチャリはテンション上がりまっせ。
謎の洞窟、テキ穴発見。冒険心をくすぐります…
薄暗い洞窟の中を進んでいくと、なぜか賽銭がされていました…。
岩の回廊?があった。こういう道、気持ちいい♪
法木という集落で新たに移動アメリカンファーストフードショップ『CAFÉ BEYOND飛島』をオープンさせたお二人。2014年春からIターンしてきたみたいです。気さくに喋りかけてくれてとてもいい感じの方々でした♪夏場は飛島のビーチで販売するそうなので、飛島に行く時は是非行ってみてください。
スカシユリという花らしい。キレイ。
とある松林を抜けると…
こんな素敵な海岸線が…。日本の渚100選に選ばれた「荒崎」という渚。天気が小雨だったので写真映りはあんましよくなかったけど…凄くいいとこでしたよ!
素敵なベンチが一つだけあった。女の子と来ていたら口説きたくなっちゃうよこりゃ。
一人寂しく自画撮り写真。しかも、海岸沿いが光って見えぬ…
島の内側に行くと小高い丘?みたいになっていて、里山と同じような風景が広がってた…。
ポコポコと畑があって…
ゴドイモという謎のイモもあるらしい…。
そしてまた海に帰ってきました。ここが海水浴場らしい。
港が一望できるスポットもある♪
なにせ海沿いにはウミネコが飛びまくっている。一匹ぐらい自分で飼い慣らしてもバレないくらい沢山。
ウミネコさん。こんな近くまで接近しても逃げない。人よりウミネコのほうが圧倒的に多いから、多分強気なんだね♪
さらばー!
お土産屋さんもありました♪
お土産…というよりも中で大量のトビウオが干されていたことに驚き。一匹づつ腸を獲って、一週間くらい乾燥させるんだとか。
天井にも干されてた!
そんなこんな、3時間くらい島の観光を楽しんだら晩御飯の時間に♪
ババーン!港旅館さんのごっつぉ。海の幸がいっぱいだー!
中でも僕が美味しいと思ったのは…
トビウオの唐揚げ。これ、本当に美味しかった。唐揚げされててパリパリ触感がたまらん!もっかい食べたいよ!
イカもいましたよ♪こちらも新鮮。
あとはひたすら飲みまくり。一晩で23本も瓶ビールを空けたそうな。笑
下ネタを連発する地域のおじいちゃん・おばあちゃんに驚きながらも底知れぬパワーを感じた一夜でした♪
二日目は朝からしまかへで働いている店員さんたちとゆったりとお話しながら海辺でボーっとしていました。
そして帰りの時間…。
船酔い対策にビールを握り…。
出航してから最後に飛島全体の写真を撮ろうとデッキにのぼってみたら…
雨にも関わらず、3人もの女性が大漁旗を振ってお見送りをしてくれました。
こういうおもてなしが、一番嬉しいです。
デッキの人たちもみんな手を振って…
少しずつ飛島が離れていく…。
行く時はわからなかったけど、飛島ってこんな長細くてペラーっとしているんですね
とびきり目を引くものはなかった飛島。でも素敵なところだよ、飛島。
目を引くような看板も、夜を際立たせる居酒屋も、水族館のようなものもない。
ないんだけれど、僕にとっては凄く面白かった。
アップダウンが激しい飛島島内のサイクリングでいい汗かいた。謎の洞窟に入ったけど特に何もなかった。
山の方をいけば、フキやイタドリを発見することができた。海沿いではウミネコがやたらいたので追いかけっこしたけど空中戦に持ち込まれ断念…。地域のおばちゃんたちはせっせとトビウオを乾燥させていた。
『営業中!』と大きく看板をぶら下げているところが殆ど無いから一見何もないように見えるけど、人も植物も鳥もみんな何かしらをしていて、そういう意味では毎日絶賛営業中なのだ。
それが接客業やサービス業じゃないだけで…。
だから、少し面倒なんです。
むこうから「これ面白いよー!」って教えてくれない。
自分から見つけに行かないといけない。
自分の興味・感性の赴くままに動いて、見たり、聴いたり、話したり、感じたりしないといけない。
だからその分、見つけられたらめちゃくちゃ面白いんですよね!
例えば誰かに勧められて見た映画がつまらなかったら、ついついその人のせいにしたくなりますよね。
でも、自分の感性で選んだなら多少つまらなくても面白い部分を見つけようとする視点が身に付いていく。選んだ責任が自分にあり、どうせやるなら楽しみたいと思うだろうから。
ある意味、里山や離島みたいなパッと見何もないところのほうが感受性は磨かれるかもしれませんね。
一見何もないけど、いろんな場所を見たり、話を聞いたりしていくなかで、その地域の文化や人柄、特産物や産業などが色々見えてきたのが凄く面白かった。
毎日、島の随所で暮らしの展示会をしているような感じ。
飾ってないところが本当に良い。
そういう部分が凄く、大鳥と似ているなぁ~と感じた。
大鳥も春になれば家の前でゼンマイを揉むおばあちゃんたち。畑や田んぼで汗を流す…。
パッと見、自然以外に何もないけど、そこで何かをしている人がいる。
何気ない日常の中でその地域の暮らしが垣間見える風景があるからこそ、残ってほしい地域だなぁ~と思います。
飛島に行きたくなった方、気になった方はぜひ、まず下記サイトを覗いてみてくださいね。
せば、またの。