ひろろーぐ

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小型太陽光発電システムの作り方 ~初期投資一万円から本格的な発電を始めよう~

2020/01/19

自然エネルギーを使おう!循環型社会にしよう!とか、色々言われていますけど、個人で取り組んでいる人は少ないのではないでしょうか。

 

特に太陽光発電はかなり身近になってきているし、取り入れてみたいと思う人も多いと思います。

ソーラーパネルは一度設置してしまえば20年以上も持つと言われ、日が当たっている間はずーーーっと発電し続けてくれる超エコ商品♪

 

長い目で見れば電力を買い続けるより、絶対お得だし、エコな自家発電にしたいですよね!

 

でも、初期投資がかなり高いし、本当に発電できるのかわからないのに買うのは怖い。

だから、とりあえずは自分で楽しみながら太陽光発電システムが作れたら良いなぁ…なんて。

 

太陽光発電システムが誰でも簡単に作れたら良いですよね。

 

作れます。

 

しかも1万円で。

 

中学校を卒業して以来、理科や数学といった理系科目を避け続けて早11年。

 

電気って何?

 

電流って何?

 

という近いレベルから、特に勉強するわけでもなく小型太陽光発電システムを作ることができました。

 

ただし、全くゼロから作ったわけではなく、部品をまとめ買いして組み立てるだけなのでそこまで凄みはありませんが、自分にとってはエネルギー自給の貴重な一歩です。

部品さえ買ってしまえば、簡単に組み立てられますよ~!

それでは早速作り方をご紹介していきます。

用意したもの

  • 廃バッテリー(近所の車屋さんから貰いましょう)

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USB端子・コンセント×2がついていて、携帯充電からパソコン充電までを適正電圧で供給してくれます。

電圧が約11ボルトになると、自動的に電源を遮断する構造になっています。

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  • 三連シガーソケット(価格:Amazonで700円程度)

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(写真はPhocos(ドイツ製) 12Vシステム用・最大入力4A・対応ソーラーパネル1~60Wまで)

適正電圧で充電し、過充電・逆流を舞い込んで制御してくれる優れもの。

  • 端子台・10A平型ヒューズ(写真左)とバッテリー接続用大型ワニ口クリップ 赤1 黒1(ショート防止のカバー付き)・配線コード一本(写真右)

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端子台 (価格:400円程度)

10Aヒューズ(150円程度。オートバックスやホームセンターで売っています。)

ワニ口クリップ(価格:1個60円程度)

配線コード(価格:150円程度)

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電圧を示し、バッテリーがあとどのくらい使えるかの目安を知ることができます。

 

合計金額(概算):9,270円(送料抜き)

※バッテリーは含まれていません。

 

各価格については、変動するので目安です。

ご購入の際には最安値を探してみて下さい。

部品買いの時は秋月電子さんのサイトを参考にしてみるのも良いかと思います。

 

でも、部品が多く、色んなサイトから買い集めるのも手間だし、更に送料も支払うとなると、余裕で10,000円を超えてしまいます…

 

結局1万円で作れないじゃないか!

 

とはなりません…

 

なんと、上記セットを販売している方がいらっしゃいます。

 

しかも9,800円(僕もここで注文させて頂きました!)

※ちなみに、アフェリエイトでもなんでもありません…笑

 

一括で送られてくるので部品を買いに行く手間も無く、送料も一度きりなので絶対お得ですよ~!

ブログの末尾にご紹介させて頂いているので、是非そちらをご参考下さい。

 

用意した道具

  • プラスドライバー
  • カッター
  • ハサミ
  • 赤マジック
  • テスター(電気計測器 ホームセンターで500~1,000円くらいで売ってます。)

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小型太陽光発電システムの全体像
太陽光発電 仕組み2

出典 www.etech-japan.com を一部修正

ソーラーパネルで発電した電気をチャージコントローラーという機会で過充電・逆流を防ぎながらバッテリーに電気を蓄え(蓄電)、それをインバーターという機械を経由して出力し、使用します。

※安全のため、バッテリーのそばに端子台を使ってヒューズをセットしています。

 

小型太陽光発電システムの作り方

端子台にヒューズなどをセット

1.端子台のネジを緩め、鉄板と鉄板の間にヒューズの金属部分を挟み込みます。(ヒューズは裏表どちらでもOK)

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2.銅線コードの被膜を剥ぐ

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カッターのようなモノで被膜を剥ぐ。

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銅線コードを適当な長さ(10センチくらい)に切っておき、その銅線の先から3センチ位剥いでおけばOK。

3.銅線を二つに分け、ほつれないように一本による

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単純に二本をねじって一本にすればOK

4.ワニ口クリップのカバーを切る

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カッターを使って切り込みをいれ、カバーとワニ口クリップを外す。
※見えにくいですが、カバーに切り込みを二本いれました。

5.ワニ口クリップに銅線を取り付ける

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銅線のもう一方の被膜も1センチ程度剥いでおきます。

6.端子台にワニ口を取り付ける

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銅線は、ネジの左側に差し込むと、ネジを締める際にほつれにくくなります。(時計回りでネジを回すため)

 

端子台にインバーターを接続

1.インバーターの配線を切断

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シガープラグから20cmくらいのところを切ります。
※切断したシガープラグは後ほど使います。

2.コードのプラスマイナスの判別(テスターを使用)

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切断したインバーターコードのどちらがプラスで、どちらがマイナスかを調べます。

テスターの使用方法に従って、プラスマイナスの判別をします。

まず、被膜を向いたコードのどちらか一方にテスターのリード棒をあて、もう一方のテスターのリード棒を背面シガーソケット部の外側リング部分(マイナス極)に接触させる。

デジタルテスターであれば、導通レンジなるものがあり、導通するとブザーでしらせてくれます。

試しに、導通レンジにした状態で赤(+)と黒(-)、二つのリード線をくっつけてみてください。電気は+から-に流れていくので、くっつけた時に導通が確認され、ブザーがなるはずです。

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プラスマイナスがわかったら、忘れないようにプラスのコードを赤く印しておきましょう。(赤のビニールテープなどでも代用可。)

3.インバーターと端子台の接続

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インバーターのプラスコードを端子台の余った端子に接続します。

4.インバーターとワニ口クリップの接続

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マイナスの配線を、ワニ口クリップのカバーに先に通しておく。

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ワニ口クリップに銅線を取り付ける。

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カバーを被せてあげます。

 

ソーラーパネルとチャージコントローラーの接続

1.ソーラーパネルの電線を切断

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こちらのワニ口クリップは、この太陽光発電装置では使用しません。

2.ソーラーパネルとチャージコントローラーを接続

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先ほど切った銅線の被膜を1センチほど剥きます。

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チャージコントローラーのパネルの絵のある端子のプラス側に赤いコードを、マイナス側に緑色のコードを取り付けます。

3.シガープラグのコードのプラスマイナスを判別(テスター使用)

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インバーターについていた切断済のシガープラグを使用します。

※銅線の被膜を1センチほど剥いておきます。

インバーターの配線を調べたときと同じ要領で、シガープラグの先端の端子と、導通があるコードがプラスになります。

4.シガープラグをチャージコントローラーに接続

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チャージコントローラーのあいている2つの端子のプラスが書いてあるところにプラスの銅線を、マイナスが書いてあるところにマイナスの銅線を接続します。

 

それぞれを接続させる

1.バッテリーとインバーターを接続

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インバーター前面のスイッチをあらかじめオフにしておきます。

バッテリーに赤のワニ口をバッテリーのプラスに、黒のワニ口をバッテリーのマイナス端子に繋ぎます。繋いだあとはビニールカバーを被せ、金属部分が露出しないようにします。

2.三連ソケット・デジタル電圧計を繋ぐ

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インバーターの背面にあるシガーソケット部分に三連ソケットを接続。三連ソケットにはデジタル電圧計を差し込みます。

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この時点で各接続が間違っていなければ、バッテリーから電気が供給されてデジタル電圧計が表示されます。(インバーター背面のシガーソケットは、表のスイッチに関係なく、常時通電しています。)

3.ソーラーパネルを接続

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チャージコントローラーから出ているシガーソケットを3連ソケットの空いているところに接続して、完成です!

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バッテリーからちゃんと電気が来ているか確認するため、インバーターにスマホ充電器を接続してみましたが、ちゃんと充電されていました♪(電池のところが雷マークになっていますね。)

動作確認

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太陽が当たるところにパネルをおきます。

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チャージコントローラーのLEDランプが点滅していると、充電できている証拠。

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充電したての頃は、電圧計が12.4ボルト

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しばらくすると、電圧計が12.8ボルトに…!

充電できているのが目で見てわかると、何とも言い難い嬉しさがあります♪

 

小型太陽光発電装置で使用できる電化製品あれこれ

  • 携帯電話(スマートフォン)
  • タブレットPC
  • パソコン
  • ポータブルDVDプレーヤー
  • テレビ
  • 携帯ゲーム
  • ビデオカメラ
  • デジタルカメラ
  • 照明器具

などなど、小電力で使用可能なモノ。

※高電流・電圧が流れる電化製品(ドライヤーや電動工具、冷蔵庫、コタツなど)には使用できません。

詳しくはインバーターの説明書か、ホームページを参照下さい。

 

小型太陽光発電システムの使用方法

今回使用しているインバーターは、電圧が約11ボルトになると、自動的に電源を遮断する構造になっているので、深放電でバッテリーを痛めることがほとんどなく、毎日バッテリーの電気を使い切るような使い方ができます。

ただし、三連ソケットを接続していると、ソケットのLED部分でわずかに電気を使ってしまうので、ソーラーパネルを長時間使用しない場合は、ソケットを外しておくほうが良いと思います。

 

おまけ 小型太陽光発電システムを持ち運べるボックスも作りました!

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近所の人から板厚10mmと5mmの板を貰ってきて、ノコギリなどで切りわけ、ヤスリで角を取りながら、釘・ネジ、ボルトなどで固定しまくって作りました。

太陽光発電システムを作るよりもむしろ、このボックスを作るのにかなりの時間を要した…

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左側は4段構造にして、上からインバーター・3連ソケット&デジタル電圧計・チャージコントローラーという形に。

一番下の段は充電するケータイでも忍ばせれるように空きスペース。

 

中でも、知恵を絞ったのがこの取っ手の部分。

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箱本体とつながっているジョイント部分(ボルトの部分)をスライドさせることで、取っ手をパネルの下に移動出来るようにし、ソーラーパネルの角度を調節できるようにしました。

バッテリーの重量が重たいことは分かっていたので、太めの40mm×8mmのボルトとナットを購入。バラ買いで、ボルト一個70円、ナット40円程度。

ジョイント部分にダイレクトでボルト固定すると、ジョイントが動かなくなるので、スペーサーをワッシャーで挟み込み固定することで、稼働できるようにしました。(スペーサーは4個入りで100円。ワッシャーはバラ買いで一個20円くらい)

 

これさえあればどこでも充電できます!

取っ手も付けたので持ち運びもラクラク♪

 

かと思いきや、結構重たい…

 

バッテリーのお陰で5kgは余裕で超えています…

蓄電できるので有難い限りですけどね(^^;

 

箱に関しては説明書も何も無いので作っては失敗の繰り返しでしたが、何日もかけて出来上がった時の達成感は何とも言えないものがありましたね!

 

小型の太陽光発電システムとボックスを作った理由

里山に住み始めて半年になり、様々な家庭で薪ストーブや沢水を利用しているケースは見受けられました。

自然のエネルギーを利用していることには変わりないのですが、電力を生み出すことに関しては誰も手をつけていなかった…

 

自家発電自体に興味はあったし、自作できる環境もある。

そして、電力を自給出来るだけの豊富な資源はあるので、これを生かさない手はないな~!という思いから、作り始めました。

 

ゆくゆくは、僕が住む集落の人たちが生活で使う電力は、自分たちで作れるようになれば素敵だな…と思っています。

だから「これからは循環型社会だよ~!」と唱える前に、まずは自分自身が実践できて、小さく(少額資本)、しかも結果が見える形(持ち運びができるボックスを作ったこと)で作っておくことが大切だと思い、小型の太陽光発電にしました。

 

来年はマイクロ小水力発電に、挑戦したいな~と思っています♪

 

尚、今回作った小型太陽光発電システム(バッテリー以外)については地給知足の裏サイト(他給させていただくページ)さんで、ブルジョワキットAを購入し、組立てました。

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ブルジョワキットAの中身一式

組立ての方法のかなり詳しい説明書がついていて、誰でも組み立てられるようになっていますので、ぜひ利用してみてください。

小型太陽光発電ブルジョワジーキット

 

また、ボックスについては廃材を使った自作ですが、同じく地給知足さんの小型太陽光発電ボックス「おかもち」のカラクリ紹介。をパクったと言われても仕方がないくらいに参考にさせて頂きました。

 

そして今回の作り方の説明においても、付属の説明書を参考・引用させて頂いた部分があります。

地給知足さん、本当にありがとうございます!!!

 

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