ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

歩けなくなる難病でも料理とトイレは自分でやってやる!在宅生活に向けた”脊髄梗塞”リハビリ日記 (3/5) あした天気にな~れ!からの転載

この記事は、歩けなくなる難病でも料理とトイレは自分でやってやる!在宅生活に向けた”脊髄梗塞”リハビリ日記(2/5)の続きの記事となります。
○6月6日 今日は夫方のお祝事がありますが、私の出席は叶わず、申しわけない思いで夫を見送りました。この先も人並の礼儀事さえもままならないでしょう。申しわけなく、この体が悔やまれるばかりです。一日中、ため息ばかりついておりました。どんどん社会から遠のいていくこの身、当たりまえの生活がどんなにか幸せだったことでしょうか…。ジメジメとした空気がよりいっそう気分を沈めて行く気がします。   ○6月8日 日曜日。落ち込みがちの気分をスッキリさせようと、夫に美容院に連れて行ってもらいました。梅雨入り、雨がシトシトふる病院の外です。雨がいやな事を全部流してくれたら良いのにと思いながら髪をカットしてもらい、病院に帰って来ました。 そんな思いが通じたのでしょうか。姪と、おチビちゃんが、キラキラした笑顔で面会に来てくれました。病室の空気が一気に明るくなりました。気が付けば痛み数値は3番目まで下っております。先日、お尻を打った痛みも、いつしか良くなっておりました。   ○6月12日 少し気分が良くて、はしゃぎすぎたのでしょうか。風邪ぎみ、喉の調子が、胸もゼクゼク。体温37.1度、微熱のようです。痛みの数値は6番目くらいでしょうか。2歩進んで、1歩下がる…。そんな毎日でしたが、『こんな風にのんびりしては家には帰れないぞ』と心配している人々がいたはずです。姉が私の為に下着を買って来てくれました。『あー、ありがたい』夏のベタベタした体、それよりもトイレ等の上げ下げの際に、足が立てないもので、下着を何度も左右、上下に引っ張り用をたすわけで…(ハズカシイ!)新しく補充した物をすぐに切らしてしまうことも、茶飯事でした。-助かりました。この動作は現在も同様ですから、ゴムのズボンでの生活が定着してしまいました。オシャレよりも、実用的な衣類に…。なんだか悲しいものですよ!   ○6月13日 父と母が久しぶりに病院に顔を出してくれました。今思えば、父が耐えかねて母を連れて来たのでしょう。母は面会に来た2時間位の間、ずーっと私に不平不満を、湧き出てくるがままに、延々と話し続けました。家で私の帰りを待つ苦しみ。家のリフォームに際し家材を片付けた事への不満、胸につっかえた思いを吐き出すように―。私はただ「うん、そう、うん、うん…」と思いを受け止めようと聞いてやるしかありませんでした。『バーチャン、ごめんなさい』辛くて、辛くて…我慢が出来ない。子供のようになっている母、それを見つめている父の姿に、心の中で詫びるばかりでした。私が病院で治療に努めていた間、家族も闘っていたのでしょう。   ○6月14日 『ドーン!』と心が落ちてしまいました。痛み7番目「痛い、しんどい」母の言葉一つ一つが頭から離れません。家族が私のことでどれほど辛い思いをしていたか。この長い7ヶ月間、私が元気になることを待ち望んでいたことか。その間に母の病を進めてしまったようです。 私も日々努力しましたが、この体は思うように回復しません。足は動きません。私の車椅子姿を見る父母は辛かったに違いありません。この先『車椅子生活なんだ』と母には言えませんでした。涙が止まりません…。眠れない夜が続きました。   ○6月17日 人生は幸、不幸が交互に来るもの。周りの方々がこんな私を励まして下さいました。母の為に、地域包括相談員等が訪問され、介護申請に向け働きかけているとの事。どうか母が心身、健やかな生活が出来るようにと願うばかりでした。   ○6月19日 今朝は採血日でした。どうか少しでも良くなってますように…理学療法師と相談して、装具の形を決めました。足の先から、ふくらはぎにかけての形で、両足で11万円位だとか。社会保険を使用して7万円位?障害手帳取得が(申請を行ってから最低3ヶ月間はかかるとか)まだなので、社会保険での購入するほうが良いらしいのです。また、夫に負担をかけてしまいます。『ごめんなさい』   ○6月23日 今日は痛みが強く感じ、7番目?お天気が変わるかな?このころから痛みがお天気の変わり目に強くなるらしいと知りました。『でもへこたれないぞ』 生活リハビリが進められています。食堂にある冷蔵庫の牛乳を取り出して飲むという些細なことですが、食堂には常に患者さんやスタッフさんがおられます。その間を車椅子でぬって冷蔵庫のある窓ぎわに進みます。右手で右側に扉を開きます。左手で体を支え、前のめりになり、冷蔵庫の下にある引き出しの中から、自分用の牛乳ビンを取り出します。その牛乳を膝の上にのせて、冷蔵庫の扉を閉めます。たった牛乳を取り出すだけなのに一苦労。情けない我が身。この動作が、自宅に帰って食事の準備をする際に役に立つわけで。。。 この生活リハビリは、病院のスタッフさんから勧められ、初めはしぶしぶ始めていましたが、今思えば大切なリハビリでした。この頃のリハビリも、実生活向けの動作が多くなりました。体幹を鍛える腹筋、左右に手を伸ばして物を取る動作、車椅子での段差乗り超えジグザグ運転などなど。一見、単純な動作ですが、これは私にとっては一番大切なリハビリだったと思います。その中で特に真剣に取り組んでいた排泄リハビリは、最終目標に向かっていました。日中はトイレで排泄を勧められ、『一人で用をたす事が許されたのです!』体が不自由でなくとも、このことはデリケートな問題ですよね。   ○6月24日 困ったことに最近のリハビリでは、歩行ではなく今ある体で出来ることを行う方針のため、『立つ』という動作がされていません。そのせいか、膝下から足先にかけての痛み、しびれが強くなっていました。『人間は立って歩く』ように体が作られているからかもしれません。一日中座っていたり、長い間正座していると、だれでもキツくなりますよね。それと似ているようです。いろんなダメージがあるようです。先日の血液検査の結果が出ました。白血球値が3,000以下、たんぱく質量も足りないとか…。入院していられる期間も後一か月くらい。不安が増します。   ○6月29日 連日気温が30度を越え、夜は暑くて眠れない感じです。エアコンが苦手な方が多くいらっしゃって。(正直に言ってしまうとエアコンの音が気になる…)贅沢かもしれないけど何とかしてほしいです。体にまとわりつく汗が気持ち悪くて、『しんどい。』こんな感じで食欲もなく、ムカムカ。(薬の飲み過ぎもあると思いますが。)梅雨もまだあけず、不快感がピークです。でも私だけではありません。他の患者さんも、働いているスタッフさんはもっと大変だろうしなー、『我慢だゾー!』たまりかねて窓を開けたら、虫さんが飛んで入って来ました。かえるの大合唱が大きくなります。。。。いつの間に眠りに逃げこんだようですzzz…   ○7月1日 今月の目標は、在宅に帰る具体的な内容です。 1. 体調不良の改善 2. 車椅子での座位生活動作の安定 3. 転倒訪止 体重測定もあり、やっと43kg。3度の食事の合間に間食も進められました。そんなわけで、ベッドの中で今後の生活を思い描いてみました。障害者サービスには、介護サービスにはある、『リースという枠がないとか。』福祉用具はすべて購入することになるそうです。私に最低必要な物は、両足の膝下からの装具(約11万円)、車椅子(約20万円)、ポータブルトイレ(約3万円)、入浴用チャー(約10万円)、ベッド、ベッド柵、ベッドマッド、移動バー等…(数十万円)→(障害手帳を手得すると1割負担)、自宅改修は(数百万円)→(補助最高額20万円まで)7ヶ月間の入院費を合計すると、どれほどの金額になるのでしょうか?!経済的負担を我が家は背負えるのでしょうか。 自宅に帰れば、私の身体介護等も必要でしょう。入浴には訪問ヘルパーさんを利用することに。家族の精神的負担は避けられないんだろうなー。リハビリは?看護婦さんの利用も必要になるのでしょうか?…『しんどい!申しわけない⤵…』 今夜も、眠剤、安定剤を服薬して就寝しました。『こんなに家族に負担をかけるなら、施設入所を考えたほうが…』目を閉じたもののいろんな思いが頭を巡ります。   ○7月2日 月に一度のリハビリDrの回診ですが、もうリハビリに対するコメント、指示も頂くことはないのでしょう。でもお礼を伝えたいと思っておりました。モジモジしていた私に、Drが回診にいらっしゃいました。『6ヶ月もの間、診察して頂き、ありがとうございました』 今私が出来ること、机に両手をついて、よいしょ!と両足を床に着いて立って見せました。これが精一杯です。皆様に見て頂きました。倒れたときは寝たきりでした。今は車椅子を自分の足にして、環境が整えば(バリアフリー化)入浴以外はほぼ一人で活動できるようになりました。ちょうど面会に来ていた父の優しい目なざしを背に、この姿を動画に撮ってもらいました。『親不孝な娘で、ごめんなさい。いつもありがとう。』と心の中でつぶやいておりました。   ○7月4日 父も少しは安堵したのか、母の介護保険申請に向けて動き出したようです。医者ぎらいの母ではありますが、医師の意見書を頂くために通院を試みたそうです。これがなかなか難しく。父が、妻や娘のことでも苦労を背負う姿を見て、本来なら老いた両親をみるべき私が何にも出来ないことに、なさけなくなっていました。ついては全て夫がそれを引き継ぐことになりました。   ○7月7日 市の障害者支援相談員がリハビリ病院に訪問されて、在宅になるにあたり、具体的なサービス計画作成の準備です。毎日のリハビリの合間をぬうように、次々と予定が入ります。周囲の患者さんも同様に障害の有無はありますが、ご苦労している様子が伺えました。中には、高齢がゆえに辛い選択をせざるを得ず、すすり泣く方もお見受けしました。自分ばかりが辛いわけではないと思ったしだいです。
歩けなくなる難病でも料理とトイレは自分でやってやる!在宅生活に向けた”脊髄梗塞”リハビリ日記(4/5)へと続く。

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