ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

田舎暮らしがダサいだなんてとんでもない!移住者の地方暮らしはすごく素敵でオシャレ~都会的センスを地方に持ち込むということ~

2015/01/29

どうも、田口(@tagu_h1114_18)です。

 

里山暮らしを始めて1年。

ピシッとしたスーツを着ることは年に数回。

洋服に着替えてお出かけすることは週に一回程度。

それ以外は基本作業着とスウェット。

髪の毛は自分でカットするし、洋服なんてここ暫く買っていない。

 

そんな格好をしているのでオシャレとか素敵という言葉とは程遠いように思われるかもしれませんが、そんなことは無い…つもりでいます。

 

何もオシャレや素敵という言葉はファッションだけに使われることではない。

例えば僕の場合は名刺のデザインや商品のラベルシールを作ってみたり、チラシを作ってみたり、看板を作ってみたり…。

10418325_653945378012813_1642183862767846494_n

今年6月に行ったてんご編み教室の看板。

見る人によっては響く・響かないは勿論あると思いますが、自分なりの『素敵』『オシャレ』の表を試みています。

 

正直、デザインなんて無くても、イベントや商品の質は変わらない。

けれど、相手に『素敵』『オシャレ』と感じてもらえる表現がものすごく大切なんです。

 

ちはるの森 畠山千春さんに見る、カワイイ狩猟生活。

福岡県糸島というところで猟師をしている畠山千春さんという方がいます。

女性でワナ猟師。そしてトサツのワークショップやウサギの解体を書いたブログ記事で一躍有名になった方ですが、畠山さんの暮らしぶりをブログや本で拝見すると、ほんわかと憧れたくなるような空気が漂ってきます。

普通の猟師のイメージといえば、鉄砲を持ってサルやイノシシ、シカなどの獲物を獲ってはジビエ料理として食す。野生児というか、狩猟民族というか…そんなイメージで、普通に暮らしている人たちにとっては完全に別世界のような気がしますよね。

けど畠山さんの場合、20代で狩猟をしていて、しかも女性。着ている服もオシャレだし、シェアハウスの仲間とワイワイ楽しく食事をしている様子や、ワナで獲物が採れた喜び、養蜂にチャレンジし始めたことなど、日々の暮らしのワクワク感がブログや著書から伝わってきます。

一度、畠山さんの暮らしを覗きに糸島に遊びに行ってみたいなぁ~と思う人も多いはず。

ちはるの森 | @chiharuh の日々。

 

暮らしかた冒険家に見る、質素でオシャレな古民家暮らし

熊本県で暮らし、夫婦でウェブデザインを主なナリワイとしているジョニー&芽衣子さん。

就職⇒結婚⇒出産⇒マイホームという既定路線が本当に幸せな暮らしであるかどうか、はたまた循環型の生活が本当に地球にとって永続可能な暮らし方なのか…その答えは誰もわからないから、自らが冒険家となり新しい暮らしを提案し続けています。

例えばその冒険の一つに、新婚ノマド旅行というのがあります。新婚旅行で3週間、まさかの西日本ノマド生活。南国に行きたいお嫁さんならブチ切れてますよね。

しかし、その旅行で撮られた写真の数々は、人との出会い・素敵な空間・素敵な風景を映し出していて、ツアーやありきたりのハワイへの旅行では体験できないような人との繋がりや刺激があったように僕の目には映ります。

実際の暮らしぶりでも、築100年の古民家をDIYで改修したり、お米は土鍋で炊いたりと、

便利云々というよりは、オシャレ云々というのがこだわり…。

肩肘張っていなく、自分のスタイルで生活を送っているし、それでいてオシャレを随所に発揮しているように見えます。

暮らしかた冒険家 #heymeoto

参考:暮らしかた冒険家”の暮らしは斜め上。 #heymeoto のジョニー&菜衣子さんが語る「現実とロマンのバランス」[暮らしのものさし]|greenz.jp

 

都市から地方にU・Iターンし活躍している人たちに共通するたった一つのこと。

都市から地方へU・Iターンして活躍している人たちの事例を僕なりに色々見てきた中で、一つだけ共通していることがあると思います。

 

それは「都会の人は田舎に住みこんだとしても、都会のセンスは失いたくないと思っている。」ということ。

 

ちはるの森さんでも、暮らしかた冒険家さんでも、とにかくオシャレなんですよね。ウェブサイト上での表現も勿論、家だったり、食事だったり、インテリアだったり、ファッションだったり…。

その他、岡山県美作市でシェアハウスを運営している山村エンタープライズさんとか、僕の住む庄内では、主にU・Iターンのクリエイター集団であるいでは堂さんが発行するフリーペーパー『picnic』とか、ChuCleを発行している新潟で新規就農した移住女子の…。徳島県神山町のサテライトオフィスやアーティストインレジデンスなど…

参考:IT企業・SOHO必見!徳島県神山町サテライトオフィスの利用価値が高いと思うポイント

上げればきりがありません…。

 

地域活性でよくよく話題に出るのが空き家・古民家改修。

古民家は元々の賃料が安いからできるだけ改修しない方が安く上がるのに、なぜか自分の手で素敵に改修したがりますよね。

それは恐らく、都市から地方に移住すること=都落ち…ではなく、地方に行っても都市と同等、若しくはそれ以上の豊かな暮らしを望んでいるから。

 

大量生産大量消費でモノが溢れた時代。

金太郎飴のような製品や、必要以上にスペックが上がった電化製品を都市で嫌というほど見てきた。そんな雑踏の中で、自分が気に入りそうな小物をビレッジバンガードに探しに行ったり、表参道のカフェでお茶したり、好きなブランドの服やアクセサリを吟味し、自分の暮らしや心を豊かにしてきた。

 

しかし、地方に移住したら近所に自分好みなお店がゾロゾロと並ぶ光景が見られない。その代わり、木材などの素材や空き家・空き店舗がゴロゴロ転がっている。

ならば、都市で培ったセンスで自分好みの素敵なモノを作ってしまえ…と。

 

都市から地方に移住したら収入が落ちてしまうこともあるが、畑や田んぼで食べ物を自給し、DIYでオリジナルのインテリア作りや、家を改修することでもろもろの支出を抑える。しかも手作業で楽しく、安価で自分が納得いくオリジナルを作ることができる。

買って満足する暮らしではなく、作って愛着の湧く暮らしへシフトさせていく。

 

そんな暮らしを、地方に移住して望んでいるんだと思います…。

 

終わりに

表現された『オシャレ』『素敵』は人の感情を動かします。

 

これは僕が実感しているところなのですが、僕がデザインした拙いラベルシールでも「同じ商品ならラベルが無いよりもあった方が絶対に良い!」と言ってくれた方がいます。

ラベル一個を作って貼るだけで商品の表情が変わり、見る人の心を掴む一つの要素になる。

 

だから多少面倒かもしれないけど、商品であれ、家であれ、インテリアであれ、飲み会であれ、都市で培ったセンスをガンガン発揮して自分なりの『素敵』『オシャレ』を演出しちゃっていいと思う。

地方で仕事を創ろうと思っているなら尚更…。

 

素敵な人・モノ・空間には人が集まってきます。

 

僕の住む庄内では、情熱大陸で一気に有名になった奥田シェフのお店「アルケッチャーノ」や、農家レストランの知憩軒や菜ぁ、こしゃってマルシェというオシャレなマルシェや、山形大学農学部による公開講座など素敵なお店・催しがあります。

 

それぞれがどこかしらで『素敵』を発揮しているんですよね。

心惹かれる部分があるから、行きたくなるし、お喋りもしたくなる。

 

しかもたまーに、ビックゲストも来る。

庄内にきて一年しか経っていないのに哲学者の内田樹さんや非電化工房の藤村靖之さん、ナリワイの伊藤洋志さん、津屋崎ブランチの山口覚さん、You Tuberのジェットダイスケさんなどの講演を聞いてきた…。

「本当に庄内かここは?!」と思うような人たちがちょこちょこ来る。

スゴイよ庄内。

 

庄内が恵まれた環境なのかはわかりませんが(個人的には恵まれていると思いますが…)、そのような機会にはしっかり足を運び、少しずつセンスを磨いていきたい。

そしてまた一人、また一人とセンスを磨く人たちが連鎖のように増えていけば「庄内って素敵なとこじゃない?」「行ってみたくない?」と思う県外の人も増 えるかもしれません。

『素敵の連鎖が起こる街、庄内。』みたいなキャッチコピーが、JR鶴岡駅前にノボリが立つくらいになるように頑張っていきたいですねー。笑

 

せば、またの。

-ライフスタイル
-, ,

Scroll Up