巣箱でもない、空気砲でもない。ドラムっぽい木箱【カホン】の作り方~3,000円、3時間で作る~
2016/07/02
テレビやらライブやら街中で一度は見かけたことがあろうかと思う、この箱に穴があいた楽器。
巣箱じゃありません。
でんじろうが作る空気砲でもありません。
名前は”カホン”といいまして、ドラムのような音を出すけどドラムでない、列記としたペルー発祥の楽器です。
ドラムといえば、学校の音楽の時間以外に触ったことないし、太鼓が沢山あってリズムなんて取れたもんじゃない…しかもあんなドラムセットなんか高くて買えないし、気軽に触れるものじゃない。
僕自身、楽器の演奏についてはほぼ素人ですが、今回作ってみて思ったのは、カホンはとっかかり易いし、持ち運びが楽。
しかも安く、簡単に作れるので一家に一台レベルであってもいいかな~と思います。
音楽が身近にある生活って色んな意味で感情を解き放ってくれませんか?
みんなでカホンやギターをかき鳴らしつつ、ワイワイお酒を飲む…みたいなシチュエーションや、旅行に行く時の車の中で音楽に合わせてカホンや鈴、笛を鳴らしながら音楽隊みたいなノリで過ごせたらめちゃ楽しそうですよね♪
どこかでパーティーするときや車で旅行に行く時、カホンが場を盛り上げてくれること間違いなし…
今回も、写真多めで作り方をご紹介します。
用意したもの
- シナベニヤ(打面用)一枚:
厚さ:4mm 910×300mm:398円
⇒ホームセンターで450×300mm×2枚に切り分けてもらう。
- MDFボード(側面用)一枚ずつ
・厚さ:12mm 910×300mm(側面用):796円
⇒ホームセンターで432×300mm×2枚に切り分けてもらう。
・9mm 910×300mm(底面、上面用):596円
⇒ホームセンターで300×300mm×2枚に切り分けてもらう。
- 適当な大きさの端材(20×45mm 長さ:150mm程度のもの。)
※9mmのMDFボードを切り分けた時に出る端材でもいいと思います。
ちなみにこんな感じのかなりちゃんとした機械で切断してくれました。
- 木ネジ(サラ型)
2.4×16: 36本入り(使用するのは30本):100円
2.7×25: 26本入り(使用するのは9本):100円
- スナッピー:840円(楽器店に置いていると思います)
- ゴム底脚(4個入り、ネジ付き):178円
- ニス(無くても良い):打面に塗る。※今回は家にあったニスを使用。
材料の合計金額;2,830円
用意した道具
- プラスドライバー
- キリ
- L字定規(巻尺などでも代用可)
- 糸鋸(ノコ…手動でOK)
- コンパス(ペンに適当なヒモをつけてコンパス替わりにするものOK)
- 木工用ボンド:160円
- 棒ヤスリ
- ニッパーorペンチ
- サンドペーパー(400番と240番)
- ハンダごて(無くてもいい):1080円のモノを購入。
- ハケ:ニスを塗るためのハケ
カホンの作り方
枠を作る
まず、こんな箱の枠を作っていきます。
1.上面と底面の穴をあける位置の寸法をはかってマーキング
黒い点は、ネジで固定する箇所。上面と底面合わせて8箇所。2.7×25mmのネジを8本使います。
青字の6mmは、接着する板の厚みが12mmなので、その中心を狙ってネジを固定するために6mmになっています。
2.マーキングした位置にキリで軽く穴あけ
ネジで固定する部分を、キリで穴をあけておく。(ネジが回しやすくなる)
3.ボンドを接着面に塗る
438432×300mmのMDFボードの300mmの側面にボンドを塗ります。
ヘラがあればいいけど、無ければ手で満遍なく広げてあげる。
4.ネジで板を固定していく。
ネジは2.7×25の木ネジで固定。
こんな感じで水平を保ち、ネジを回していきました。一人でやるのは少し大変かも…
板の組み合わせ方を間違えないようにして下さい。
プラスドライバーで木ネジを固定していきます。
はみ出たボンドは拭き取ってあげましょう。
同じ要領で4面を組み立てていきます。
こんな感じになります。
ゴム底脚を取り付ける
ゴム底脚とネジがセットで付いていたので、セットのネジを使います。
キリで穴をあけ、ネジを固定。
4角に取り付けます。
打面(シナベニヤ)を貼り付ける
1.穴をあける位置の寸法をはかってマーキング
黒い点はネジで固定する箇所。片面14箇所。表裏合わせて28箇所。2.4×16mmの木ネジを28本使用します。
※裏面も穴あけ・ネジで固定する位置は同じなので、この時点で穴を開けておいたほうが楽です。
2.キリで穴をあける
枠を作った時と同じ要領で、穴を開けます。
3.取り付ける面にボンド付けし、ネジで固定
ボンド付け。乾く前にササッと塗りましょう。
2.4×16mmの木ネジで14箇所を固定していきます。
スナッピーの取り付け
1.ニッパーやペンチでスナッピーを半分に切る
一本ずつ丁寧に切っていきます。
使用するのは半分だけなので、残り半分は次回作にとっておきましょう。
2.角材にスナッピーを固定する
角材を切って
スナッピーと角材を2.4×16mmの木ネジで固定します。
こっちの面を、打面の裏側に押し当てるように固定する。
※スナッピーの弦が打面の裏側に当たっていないと、スナッピーの金属音がしません。
上面と角材を木ネジで固定する箇所(真ん中)に少しキリで穴をあけておくと後で楽です。
3.スナッピーをつけた角材と、上面の板とを固定する
横板からスナッピーの端を10mmほど離れた位置にしておいて
上面から2.7×25mmの木ネジで固定。
※先に上面にキリで穴をあけ、上面の板を木ネジが貫通するくらいまでねじ込んでおくと、ネジの位置が分かるので、角材を固定しやすいです。
打面の裏面を作る
1.裏面の寸法を計り、マーキングする。
円を描く、中心部分にマーキングをし、その中心を軸としてコンパスで半径55mmの円を描く。
L字定規があるとはかりやすい。
2.糸ノコで切り抜き、棒ヤスリで削る
コンパスなどで描いた円よりも小さめにくり抜いて(遊びを持たせておいて)、棒ヤスリで削っていくとより円に近い形にできます。
ヤスリで凸凹が目立たないように削る
こんな感じになりました。
3.裏面の貼り付け
ボンドで貼り付けて
先にマーキングしておいた14箇所をキリで穴をあけ、2.4×16mmの木ネジで固定。
面取り、ペーパーがけ
1.面取り
棒ヤスリで、角を削っていきます。
こんな感じで角をとりました。
2.ペーパーがけ
面取りした部分を丸く仕上げるために、サンドペーパーで削っていきます。
僕が使ったのは240番ですが、100番くらいの粗いペーパーでもいいと思います。
角が丸くなりました。
ここまでで十分カホンになるのですが、遊び心の延長で、デザインとニス塗りもしてみました。
デザインする
マスキングテープを貼って、スプレーでデザインするのが王道のようですが、マスキングテープやらスプレーやらを購入することにあまり気が進まなかったので、打面にハンダごてでデザインしてみた。
ニス塗り⇒ペーパーがけ⇒ニス塗り
1.ニス塗り(一回目)
使用したニスは和信の水性ウレタンニス。
薄く、全体に塗る。
写真では側面(MDFボードの面)を塗っていますが、打面とその裏面だけでいいと思います。
10℃以上の室温であれば、30分くらいで乾燥します。
2.軽くペーパーがけ
400番のサンドペーパーで軽くペーパーがけをしてあげます。
せっかくニスを塗ったのになんで?と思われるかもしれませんが、一回目のニスは木に染み込んでいくので、あまりツヤが出ないし、表面がザラザラしてしまいます。
ペーパーがけを軽くして、表面を少し削ってあげることでザラつきもなくなり、二回目のニスも塗りやすくなります。
3.ニス塗り(二回目)
一回目と同じ要領で打面と裏面にニスを塗り、乾燥させて完成です。
少しツヤが出ていい感じ♪
タイトルは『おばあちゃんとネコの家、時々カホン…』です。
作ったカホンを早速、叩いてみた。
【カホン 試し打ち】 再生時間:23秒
音は、まぁまぁ…といったとこでしょうか。笑
※部屋が汚いのはこの場ではご愛嬌…
反省点
- 打面の裏面の板を貼り付けるときにボンドを使いましたが、スナッピーの位置の調節など、後々いじる場合に板が外しにくくなってしまうので、ボンドで固定しない方がいいと思った。
- 打面と裏面だけをニス塗りすれば良かったのに、全部の面をニス塗りしてしまった。透明の艶出しニスだったので、枠の板(MDFボードの面)は、ニスを塗っても大して変わりませんでした…笑
電気工具などを使わずに身近な工具で、材料を買い集めるだけで手軽に作れるし、ニスをぬらなければ3時間程度で出来上がります。
手軽に楽しめるカホン、ぜひ作ってみて下さい♪
あと、ネコを飼っている方は、カホンの穴の中にネコちゃんが住み着くらしいので悪しからず!
ちなみに『カホン 作り方』でGoogleで検索すると色々とカホンの作り方は出てくるのですが、一番簡単で、安く作れる以下のサイトを参考にして作らせて頂きました。
本当にありがとうございました!