ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

故郷でもない超ド田舎で、僕が田舎暮らしを出来ている理由 ~地域おこし協力隊という働き方について~

2015/01/29

地域おこし協力隊(以下、協力隊)という制度をご存知でしょうか?

昨年の秋に協力隊をテーマにした『遅咲きのヒマワリ』という生田斗真くんが主演のドラマがありましたのでご存じの方も多いと思います。
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協力隊は平成21年に始まった総務省の事業で、協力隊を採用したい地方自治体が都市部の若者を臨時職員や嘱託職員という形で、最長3年間契約で雇用する制度です。
僕もその制度を利用して、横浜から山形県に移住してきました。※現在は全国に600人程の協力隊が活動しています。

山形県鶴岡市大鳥地区の協力隊として活動し始めて1ヶ月になりますが、今回は僕なりに思う地域おこし協力隊という制度の利用価値についてお話したいと思います。

地域おこし協力隊ってそもそも何するの?

大まかな説明にはなりますが「都市部で生活・仕事してきた若者のアイデアを生かし、地域を活性化に活かして欲しい」というのが自治体から求められる一つのミッションで、それを果たすのが地域おこし協力隊の役割です。
とは言っても、地方自治体によって抱えてる課題は違ってくるので、地域活性と言っても協力隊が取り組む活動については様々・・・

「じゃあ、具体的にどんなことしてるの?」ということになりますが、取り組む課題も様々なので、協力隊の活動も様々です。
例えばウサギの着ぐるみを来てまちおこしをする協力隊もいれば、棚田を再生させてまちおこしをする協力隊もいます。

山形県朝日町の桃色ウサヒ

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うさぎの着ぐるみでまちおこしとは驚きです。着ぐるみの首を外してしまうゆるキャラがなんとも言えません…
岡山県美作市のMLAT

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上山棚田団と称し、荒廃した棚田を再生する事業を中心に行っています。

その地域にある資源を活かして再生させるような活性モデルや、 奇抜な発想で町おこしをするモデルもあります。
いずれにしても協力隊として何をしたいのかをしっかり考えて行動することが大事なことだと思います。

 

どんな条件で雇用になるの?

基本的には市から払われる給料の中で生活することになりますが、田舎に飛び込むにしても住居や車など、必要物資は沢山あります。
何もなしにいきなり飛び込むのは若者にとって大変ですので、地方自治体によって差異はありますが色々と手助けしてくれます。

【協力隊の一般的な雇用条件】

・給料:15万~17万/月 程度
・ボーナス無し
・普通自動車免許(ATのみ可)を持っている
・パソコンでメールなどの一般的な操作が行える
・家賃は市から支払いして貰える
・車は市が貸してくれるところもある
・社会保険有り

高待遇!という訳ではありませんが、自分自身が生活していく上では問題ない程度に家や車などは役場から支給してくれるので安心。
しかも暮らしてみて実感したのですが、都会で暮らすより全然お金がかかりません。

「じゃあ実際に一ヶ月どのくらいかかってるか?」というのは気が向いた時にでもまた別のエントリーで書きたいと思います♪

 

地域おこし協力隊は田舎で仕事を作るチャンス!

協力隊は、田舎で生活する足がかりにできます。

契約が切れた後も地域に住み込むのであれば仕事をする必要があります。公務員になったり、地域の会社に勤めたりと色々と選択肢はありますが。
 

協力隊は、起業やNPO団体の立ち上げなどの新規事業に自分でチャレンジするにはかなり良い環境だと思います!

それは、3年間お金と住居を手に入れながら、準備する時間を十分に確保できるから。

今年で協力隊の制度が始まって4年目になり、1期目で協力隊になった100名の方々は任期を終えたわけですが、7割の人はIターンという形で地域への定住をしていて、うち5名が起業しています。

僕がいる山形県鶴岡市の協力隊の場合、基本的には月~金の9時~16時(内、休憩一時間)という勤務時間ですが、週末にイベントがあったりするので週30時間という中のフレックスタイムとなります。以前にいた会社だと、8時半~20時くらいまでは働いていたので、自分の時間は格段に増えました。
そういう意味で、時間的自由度が高いと言えます。

新しい環境の中で覚えたことをそのまま生業にするのもいいし、思い切って事業を始めてみるのがいい。
そう捉えられれば、協力隊はかなり良い制度に思えてなりません。

 

とにもかくにも自分自身何をするかが一番大事

地域おこし協力隊のプラットフォーム、村楽LLPの記事でも綴ってありますが、田舎でのんびり生活したいと考えて応募するのは少々甘いかもしれません。

農作業を手伝ったり、寒い地域だと雪かきをしたりと、泥臭い活動をすることのほうが多いし、敬老会やお祭りのなどの実行委員をすることもある。

近所付き合いだってあるし、仕事とプライベートを完全に分けて考えるのは中々難しいものがあります。

地域のお手伝いを仕事として3年間過ごすくらいなら、普通に企業に勤めていたほうがマシかもしれません。

 

地域行事や生活支援を積極的に取り組みながら+αで何かにチャレンジすることが、協力隊として有意義に活動するカギだと思います。

 

3年間あれば、沢山のことにチャレンジすることができる。

そしてチャレンジできる土台が地域おこし協力隊にはきっとあります!

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