ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

【鶴岡市地域おこし協力隊を3名募集!】鶴岡で新しく地域おこし協力隊を受入れる地域の研修会に参加してきて感じたこと。

2015/01/29

ども、田口(@tagu_h1114_18)です。

僕の所属している山形県鶴岡市で、新たに3名の協力隊を募集することになりました。

すごく嬉しいです。

 

今までのブログ記事で、Iターンをして自分が大鳥地域や鶴岡、庄内でいろんな経験する中で価値観や人生観が変わったこと、できることが増えたことなどを上げてきましたが、地域に住み込まないと経験できないことが沢山できて、良い意味で、人生変わりました。

次に入ってくる協力隊がどんな人なのか、どんなことを感じ、どんなことに喜び、悩むのかはわかりませんが、新しい仲間が増えることだと思っています。

そして最近、次の地域おこし協力隊を受け入れる福栄地域の人達と交流する機会があり、感じることがいろいろとあったので、鶴岡市の地域おこし協力隊に興味がある人に何かの参考になればと思い、書き連ねてみます。

 

福栄地区ってどんなとこ?

mesh_06

山形県の地図。

2015-1-15-1

かなりザックリしてますが、赤丸の部分が福栄地区。

菅野代・温海川・木野俣・越沢・関川の5つの集落により構成されているのが福栄地区で、僕の住む大鳥地域と同じように、中山間地域です。山に囲まれ、水に恵まれ、四季がハッキリとしている。冬には積雪も2mくらいある地域。

山菜やきのこなどの山の資源が豊富なのはもちろんのこと、米やそばにも力を入れています。越沢地域では、超ステキな棚田を見下ろすスポットがあるし、「越沢そば」というお蕎麦があって、これまた美味しい♪

10487273_537442943051304_4633067420318874982_n

10428658_537443349717930_5610824078868328580_n

まやのやかたで食べられる越沢そば

また、福栄地区は鶴岡市になる前、温海町という温泉街で結構有名な地域だったのですが、その時の名前の名残か、温海かぶという在来作物を作っています。

1689636_854073901303407_8594291266844101197_n

温海かぶ

そのほか、関川地域には日本三大古代織りの一つにも数えられている『関川しな織』という伝統も受け継がれています。

DSC_0016

紹介したのはほんの一部ですが、福栄地区では情報発信も行っているので、そちらも覗いてみてください♪

【福栄地区の情報】

Facebookページ:福栄しょ

鶴岡市広報 きらり輝く人:福栄地域協議会「福の里」

 

福栄地区での協力隊受入れへの姿勢。

写真 2015-01-11 13 33 42 写真 2015-01-11 13 33 45

先日、福栄地区の人たち40人くらいと、地域おこし協力隊の導入に向けた研修会に参加してきました。研修会の内容は以下のような感じ。

①協力隊の受入に際し気をつけて欲しいこと、協力隊の活動あれこれ

②地域課題の洗い出しと協力隊に一緒になってやってほしいことを考えるワークショップ

③懇親会

 

①では、鶴岡市地域おこし協力隊である僕ら2人がそれぞれ30分程度お話させていただきました。協力隊がくるけど、スーパーマンや企業経営者のような人ではなく、いたって普通の人が来るので、良い意味で期待しすぎないこと。無関心はツライから、声をかけてくれるだけでも嬉しい。地域づくりの主体は地域の人であって、協力隊はサポーター。こんなお話をさせていただきました。

②では、菅野代・温海川・木野俣・越沢・関川の5地域に分かれてワークショップ。地域の伝統の食材を生産し、加工するところまでは地域でできるが、デザインや流通・販売が弱いのでそこを協力してもらいたい。関川しな織りという伝統的な織物があるが、後継者不足。学校が閉校になったが、その後の活用が未定…。など、理想を大きく掲げるというよりは、現実に向き合う姿勢のほうが印象的でした。

③『地域で集まり』といえば、何かとつきものの酒飲みですね、ハイ。

 

懇親会が終わった後、越沢地域の人の家にお邪魔して、越沢の若い人たちと語らってきました。越沢には若い人が福栄地区の中では断トツに多い。婿入りする人が結構多いみたいですね。中心市街地から離れているのに、若者を惹きつけて離さない、不思議な力を持っています。

 

それに、越沢では地域の人同士の距離感が絶妙に良い。

「これから飲みさいっていい?」的な会話から始まり、飲み会会場(普通の一軒家)につくなり、鍵がかかっていない扉を勝手に開けて、「入るよー!」と一声。

鍋の具材とお酒を家の奥さんに渡したら、茶の間でビールを飲み始める。少し飲み始めると、あれよあれよと地域の人がなだれ込んでくる。

若者があれよあれよふと増える飲み会が日常ではないとは思いますが、地域どうしの人の距離感は日常だと感じた。

 

「なんでこんな越沢に若者が集まるんですか?」と聞いたところ、「やっぱ楽しいからじゃないかな。何かあれば集まって飲んで…口論することもあるけど、次の日にはまた飲んで普通に喋っている…みたいな。」という、ステキな答えが返ってきました。

写真 2015-01-11 20 36 48

越沢の人たち。

越沢では若者が積極的に地域でも活動しているから、協力隊と一緒に何かをやることはもしかしたら少ないかもしれない。けれど、似たような価値観を共有できる若い人はいると思うし、心が折れた時の支えになると思う。

大鳥地域には尊敬できる人が沢山いて支えられているのですが、残念なことに20代が僕一人なので、地域内では同世代と会話ができません。たまには「ゆずの『夏色』歌おうよー!」とか、「浜崎あゆみを久々に聞きたいねー!」とか言いたいんだけど言えない。

そういうなんでもない会話が、案外大事だと思うし、越沢にはそういう世代の人がいる。

 

越沢では、若い人が中心となって、越沢夢倶楽部という団体を作っていて、そこで稲刈り体験やトレッキングなどのイベントを主催しています。

越沢が登山口である、県指定名勝の摩耶山にトレッキングイベントを開催しているのですが、そこになぜか寿司職人とビールサーバーが同行します。

10455417_534483060013959_7849683456090025891_n

頑張ってみんなで山を登った後に、山の頂上で握りたてのお寿司を食べながらビールを飲む!という超贅沢なイベントらしい。僕も一度はいってみたい。笑

10447868_534481226680809_6710087866139331724_n

Facebookページ 越沢夢倶楽部

 

僕の住む、大鳥地域とは違うとこ。

僕が暮らす大鳥地域も、中山間地域と呼ばれるところで、福栄地区と資源的な部分は結構似ている。山に囲まれていて山菜やきのこなどの山の恵みもあり、狩猟もやっている人がいる。

けれど、決定的に違うのは人口規模です。

 

大鳥地域は50軒弱で、人口は87 人、高齢化率70%。20代は僕ひとり。30代が3人、40代が2人、50代が3人。みたいな感じ。ここに協力隊2人が住み込んで活動しています。

これくらいの規模だから、早朝の共同作業や大鳥内のイベントなどで一緒に作業をしたり、お茶飲みサロンや敬老会などでほとんどの人と飲み語らうことがあった。お互いのことがハッキリとわかるような規模感なんですよね。

僕らは鶴岡市で第一号の協力隊だったというのもあると思うのですが、大鳥地域では割と自由にやっています。草刈りや雪下ろし、イベントサポートなどを業務として行いますが、それ以外に個別にパソコンを教えたり、水道の詰まりを直したり、一緒に山菜を採りに行ったり…。そういうことも、人数が少ないからこそ、自分の時間を保ちながらできています。

 

それに対し、今回、新たに募集する福栄地区では、正確な数字はわからないのですが人口も1,000人くらいいると思う。若い人も結構いる。

募集する協力隊の人数は3人だけど、大鳥地域より福栄地区の方が圧倒的に広く、接点を持つ人数も年代も大鳥に比べれば幅広いと思う。

だから、地域内全域、全員をカバーすることは現実的に不可能。多分、協力隊である3年間で、一度も話せなかった…という地域の人も出てくると思う。それに、地域から協力隊へ要望がありすぎても、とっ散らかるだけで何も前に進まずに終わる可能性もある。

 

だからこそ、今回の協力隊の募集内容はいわゆる"ミッション型"の協力隊を募集しているのだと思います。

"ミッション型"というのは協力隊3人にそれぞれの大枠のミッションを課して実行してもらうこと。

大枠のミッションというのは

  • 情報発信
  • 特産品開発
  • 生活支援

です。具体的な業務内容についてはこちら

ミッション型であれば、地域の人からの「あれやって。これやって」に振り回されることも少ないと思います。自分のやるべきことにある程度集中できるだろうし、地域の人もある程度納得してくれるんじゃないかなと思う。

まぁ、違いはいろいろあれど、ステキな地域であることには間違いないです。

 

先に鶴岡市地域おこし協力隊になった僕が、次の協力隊にできること。

福栄地区は僕の住むところから車で1時間半くらいかかる(山をはさんで向こう側)ので、日常的に会って話をしたりすることは難しいですが、それでも先に鶴岡に移住した身としてできる限りのことはしたいと思っています。

  • 鶴岡や庄内で活動しているステキな人や団体やイベントなどは紹介することはできます。
  • ブログでの情報発信も教えられます。
  • ナリワイ・小商い作りをするのであればサポートもできます。
  • 地域論みたいなお話にはついつい熱くなります。
  • 地域に溶け込む時のツラさや悩みも聞きます。笑
  • 鶴岡市の協力隊に応募する前に、「事前に現場をリサーチがしたい!」ということであれば、役場の担当者も紹介できますし、宿泊や交通費までの負担はできませんが、鶴岡をご案内しますよ♪(僕も過去に、岡山県美作市というところにリサーチにいったことがありました。笑)

そのほか、質問や心配事などがあれば、僕にメール頂ければ可能な限りお答えしますよー。

tagu_h1114_18@yahoo.co.jpにメールを送るか、ブログのお問い合わせからメッセージをください。

 

終わりに

2015年1月18日(日)には、東京ビックサイトでJOIN主催の移住・交流&地域おこしフェアが開催されます。その中で、全国の自治体の地域おこし協力隊募集ブースがあり、鶴岡市もそこにブースを構えます。僕もブースにいきます♪
JOIN移住・交流&地域おこしフェア|特集|JOIN ニッポン移住・交流ナビ

鶴岡のことに限らず、僕の経験からでも協力隊についてお話できることはあると思うので、興味ある方はぜひいらしてくださいねー!

 

鶴岡市地域おこし協力隊の募集ページはこちらから。
活動詳細|地域を変えていく新しい力 地域おこし協力隊

沢山のご応募、お待ちしてます♪

 

せば、またの。

-地域おこし協力隊
-, , , ,

Scroll Up