ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

39歳になりました。

ども、田口です。

この秋、熊があちこちで騒がれていますね。

つい40~50年ほど前の大鳥では、奥山へ熊狩りに行っても獲れないどころか見つけられない…という時代もあったそうでして、山を取り巻く環境、ひとえに山間集落や人々の生活スタイルが大きく変わったのだと感じます。山を生業とする人はごくごく一部になっています。戦後から現在にかけて山間部の人や土地が空洞化していった。拡大造林で植林した杉や集落周辺の山々は手入れが行き届かなくなり、トタンやタキロンが普及したおかげで暮らしは便利になった一方、カヤ刈場は放置され、山の田や平場の田が放棄されていく。1~半世紀スパンで山間部で起こってきたことを丁寧に追えれば、なぜ山間部にシカ、イノシシ、熊が増えたのか少しわかるのかもしれません。手間暇がかかるのでそこまでは出来なくても、熊が集落の中に出るなんてありえなかった時代の村の風景を知る人たちに、その頃の話を聞いておくのは何かヒントになるかもしれません。東北ではここ10年くらいで激増した猪と餌が山の中で競合しているという話もあれば、気候変動が影響している、という話まで。昨今の熊騒動の背景は複雑ですが、現在の山間部の状況、河川の状況、山裾集落、気候状況を見ておくことで、過去との対比ができるかもしれません。

大鳥では2023年もブナが大不作だったのですが、その年は8月~1ヵ月、ほとんど雨が降りませんでした。今年は梅雨時期の7月~1ヵ月間、雨がほとんど降りませんでした。それは集落内を流れる堰や堀の水量に影響し、山の急斜面に生える柴の葉やホオの葉が枯れていました。一方で9月に大水が出て、林道があちこち崩壊してしまいました。大鳥に住んで12年になりましたが、令和に入った頃から豪雨が降ったり、全然降らなかったり…。極端な気候が増えたように思えます。気象庁の過去データから引っ張ってきて統計データをまとめてみましたが、年間総雨量は増加傾向。熊も、この気候変動の中で生きることに必死なのだと思います。人間社会であっても、例えばどこかで食糧危機が起こり、どこからも援助がされずに保存食も底を尽きたら奪い合いが始まるでしょう。

ただし、熊はブナやナラなどの木の実を運ぶ種子散布者であり、ハチの巣を補食する動物であり、僕らが遠からず依存している森を守ってくれている存在のはずです。『丸腰で会ったら嫌だな。おっかないな。』と思わせてくれるからこそ、自然が人間にとって都合の良いことばかりではないことも教えてくれる。オオカミのように絶滅させれば良いなんて話ではないのです。

猟友会の方々や昔の猟師から話を聞くと、「地域の仲間を守ろう」「田畑を守ろう」という気持ちを受け取ります。銃や箱罠を使用することがあっても人前で捕獲することなど滅多になくその活躍はあまり知られていませんが、猟歴30~50年のベテラン猟師たちが鳥獣捕獲にたくさん従事して頑張っている。それでいても、集落の周りには猿も猪も熊もいる。ベテラン猟師たちが引退された未来は、どんな世界になるのだろうか。数年前に訪ねた日光では「猿が家の窓から侵入してきて野菜を持って行かれた。」と聞いた。最近のテレビニュースでは熊が自動ドアを開けたり、学校のガラス扉に激突したり…。こんなにも人里に近づいているイノシシやシカ、猿、熊たちのことを、じっくり考えるタイミングなのかもしれません。

 

さて、僕個人のことでは、昨年の誕生日の際にやんわりと抱いていた、軽トラが欲しいなんてことが叶ったり、自宅をDIYしたり、管理している空き家の片付けもあらます終わりました。冬支度もあと少しかな…。木々の葉っぱはもうすっかり落ちた。間もなく、雪が降ってくる。また、猟期がやってくる。

せば、またの。

-セルフマネージメント

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