ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

マタギ見習いの狩猟日記VOL.4 狩猟2.0時代は来るのか?!YAMAPで狩りの軌跡を記録し始めました。

2015/02/16

人間の経験と勘で語られてきた、狩猟にIT技術を持ち込んでみました。 ども、新米猟師の田口(@tagu_h1114_18)です。   YAMAPというスマホアプリがあるのですが、山で暮らす僕にとって、これが本当に使える。 電波が届かない場所でもGPSが機能して、山の中でどういう軌跡を歩いてきたのか、高低差はどのくらいか、どのくらいの距離を歩いたか、何時間活動したかなどが全て記録されます。 →YAMAP   ウサギ狩りに関しても、地元のベテランマタギは経験値が豊富なだけあって、どの辺でウサギがよく遊んでいて、どのへんで休んでいるかを知っている。 だから、同じ回数だけ猟に出かけても、ベテランマタギさんのほうがよっぽど獲物をとってくる。獲物の習性や気配や天気との兼ね合い、足跡追い方など…。 知識や経験、直感というものは本当に大事だと思う。   けれど、アナログを補完する意味でデータを採り続けることは有意義だと思う。 データを蓄積していければ、どの辺でよく獲物がとれるとかとれないとかを把握できるかもしれない。狩猟をもっともっと科学できるかもしれない。伝統的な熊猟とか、一人ひとりにGPSを持たせたらホントに面白そう。 自分の活動に活かしつつも、”狩猟を科学する”…という分野って、まだあまり研究されてなさそうだから面白そうだなーと思う。サルにもセンサーをつける時代だから、狩猟×ITの狩猟2.0の時代はもう目の前かもしれませんね♪   それでは、今回からYAMAPを使ってどんなルートで狩りに行ったかを公開しつつ、日記を綴っていきたいと思います。

今回の狩猟ルート

写真 2015-02-14 20 22 17 SがスタートでEがエンド。Eの位置が僕の家なので、家から見て北東側の山ですね。 この辺でムジナ(タヌキ)が出るというのをベテランマタギさんから聞き、新しい場所の開拓の意味も含めてチャレンジしてきました。 写真 2015-02-14 20 30 17 これが登ってきた標高の変化と活動時間・活動距離・高低差です。 活動時間については、完全に嘘です。10時間も歩いていません。笑 実質3時間くらいだけど、アプリのスイッチを切るのを忘れしまった。  

狩りの現場

写真 2015-02-13 13 21 37 こんな森の中に入っていきます。 斜面がかなり急なこともあって、ゆっくり登りました。険しい時で30°くらいはあったと思う。   かんじきを履いているから基本的には雪に足をとられないんだけど、木の脇を歩くと、ずぼっとハマる時があるんですよね。 片足が腰あたりまでぬかってしまって、そこから抜け出すのが大変。しかも単独猟だから誰も助けてくれない。こういう時は、脱出するために雪の上を一人で転げまわっています。 こんなタイミングで雪崩でも起きたらひとたまりもないんだろうなぁ…なんて思いつつ、やっとの思いで頂上まであがる。 写真 2015-02-14 20 22 17 1 写真 2015-02-13 14 15 30 頂上には鉄塔が立っております。水力発電所からの電気を送っているのか、ジジジジジジ…という電気の音がします。怖くて鉄塔に触れられません。 写真 2015-02-13 14 17 20 尾根から見た大鳥の繁岡集落の景色。キレイ。 写真 2015-02-13 14 17 28 壮大な山の景色。狩猟を始めたおかげで、こういう冬山の景色に出会えるようになりました。   さてさて、頂上に登るまで一つも足跡をみていません。この日は天気が悪く、時たま吹雪にも見舞われた。 地元のマタギ曰く、こういう日は動物たちもあまり活動しないらしい…。   けれど、頂上から登ってきた山の陰側を除いてみると、遠目からでも足跡が確認できた! 写真 2015-02-14 20 22 17 2 もしや…と思って、山を降りていきます。 写真 2015-02-13 14 41 23 そしたら、ありましたありました! ウサギでは無いですが、タヌキかイタチあたりかな…。 写真 2015-02-13 15 34 23 これはウサギの足跡ですね! 「近くにいるかも…」   獲物に近づいていると思うとドキドキします。   しかし、歩いても歩いても、ウサギの姿にはたどり着けません。おまけに、杉林の中に入られると、雪質が固くて足跡が付きにくいし、外敵から目をくらませるためか、無造作に、沢山足跡が付いている。 杉林のエリアが結構大きくて、そこからどこに逃げたかサッパリわからんです。   猟を始めてから歩き回ること3時間。日の入りまで1時間前くらいに迫っていたので、今回はここで断念でした。

終わりに…

獲物が獲れない時期が続いています。 せっかく行ったのに、獲物の姿が見られないのは結構悔しいです。 獲物が見えれば、鉄砲が撃てるし、鉄砲が撃てれば当たるかもしれない。 「下手な鉄砲数うち当たる」ということわざはまさにその通りで、下手くそでも鉄砲を打たないことには獲物を獲れる・獲れないの土俵にのれない。   けれど、獲物の姿さえ見えないんじゃ、話になりませんよね。 昨年12月にウサギが獲れたのは、パチンコで言うビギナーズラック的なモノだと再認識しました。 参考:マタギ見習いの狩猟日記VOL2 初獲物はウサギさん。解体しておいしくいただきました♪|ひろろーぐ   けれど、何度も山に行って少しづつ山を覚えれば、少しづつでも獲れるようになるかもしれない…。   先日、ウサギを獲った地元のマタギも言っていました。 写真 2015-02-12 15 08 23 「最初の3年間は空振りの連続だ」と…。   いくらITを駆使しても、相手は野生の動物。山菜やきのこと違って、動き回るだけにいつも同じ場所にいるとは限らない。山を覚え、足を鍛え、獲物の足跡を覚え、鉄砲の精度を上げ、野生の勘を磨かなければ、獲物なんて獲れない。 そういう意味で、もっと山に入る回数を増やしつつ、データもちゃんと蓄積していって、狩れる精度を一ミリずつでも上げていきたいと思います!   せば、またの。 【狩猟初心者におススメの本】

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