ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

旗を立てて生きることの大切さを、路上ミュージシャンから教わった。

地域おこし協力隊として山形で働いて一年半、幸いにも少しずつではあるが、個人として仕事をもらえるようになってきた。

ブログ収入、ライター、ワークショップ、講演。

このどれもが、東京にいた頃の僕では考えられなかった仕事の数々である。


これらは僕が自分で旗を立てたことでもたらしてくれた結果だと、自信を持って言える。


そして旗を立てることのカッコよさ、潔さ、覚悟を教えてくれたのは、2年前、サラリーマンとしてくすぶっていた頃に渋谷で出会ったバルス渡辺(現 SBAL)だった。

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『無所属無名アーティスト、バルス渡辺。1年間、投げ銭だけで生きていけるか?!』


僕がバルス渡辺と出会った時は、そんなプロジェクトを掲げて渋谷のガード下でギター片手に歌っていた。


俺の生き様を見ろ!と言わんばかりに声を張り上げ、時には地面に転がりながら歌ってた。

まるで世間に対しての不満をブチまけ、よくぞいってくれた!と若者を中心に賞賛を受けるような姿。(経験の中で変化し、今はそういうパフォーマンスはしていない。)


当時の彼は24歳。僕は25歳で年下ではあったけど、その生き方が凄く好きで、毎週金曜日は路上ライブを必ず聞きに行くのが習慣になっていた。


渋谷は人で溢れてる。だからこそ、何をしていたって見ている人の多くは空気が少し変わったくらいにしか感じていない。

そういう中でやれる勇気、たくましさを強く感じた。

僕より一つ若いのに、ギター1本でやれちゃう。

しかも、それで普通に生活がなりたっちゃう。

1日に演奏する時間が2~3時間。

投げ銭と自前で作ったCDで売上が1日に1万円とか。

更にそこから繋がりが生まれていく。

社会に保証された看板も背負わぬたった1人の挑戦が、僕には凄く輝いてみえた。


バルスに言わせると、サラリーマンをしていた頃の僕はかなり病んでいたらしい。個人的にはそこまでひどくなかったと思うんだけど…。

会社の営利のために、思ってもいないことを言わなければいけない。つまらん仕事が終わるまでは帰れない。たまったストレスを発散するためにお酒で自分を麻痺させながら、社外でできた知り合いと未来思考の話をする。

プライベートでは起業家のセミナーにいったり、ひたすら本を読んだりしていた。自己啓発に毛が生えたみたいな活動。


何か動き出したいんだけど、何からしていいかわからなかった。だからとりあえず人との繋がりを増やし保ちながら情報を集め、それでいてネットで稼ぐ方法を模索しながら貯金をする、みたいな。でも、実際に誰かに働きかけ、影響を与えることなんぞ、一つもできていなかった。


バルス渡辺から学んだことはホントにホントに大きい。

警察に止められる度に、彼らも仕事で動いていること、渋谷の街にはいたるところに監視カメラがあること、季節限定で宝くじ売り場が設置されたときはクレームがき易いこと、渋谷で声を張り上げて唄うことよりインストのほうが街に馴染むということ…。

現場でやっていなかったら出会わなかったトラブルや学びを血肉にし、力に変えていたことが時間を重ねれば重ねるほど見てわかった。

その成長していく姿をみて、自分も動いたら変われるんじゃなかと実感できたのだと思う。


あの時、僕がバルスと会っていなかったら、ヒッチハイクもしなかったかもしれないし、クリスマスにサンタの格好でプレゼントも配らなかったかもしれない。タイでフリーハグもしなかったのかもしれない。山形の山奥に住んでいなかったかもしれない。


過ぎ去ったあとに理由を付けて、線で結ぶのは意外に簡単で、バルスと会ったことが僕にとって絶対的なターニングポイントだとは言い切れない。けれど、僕自身はバルスとの出会いがあってこそ、今の自分がいると胸を張って言いたい。思い込み、自己満足だけど、それで良い。


バルス渡辺は現在、SBAL(すばる)と名前を変えて今も渋谷でストリートライブを続けている。

SBAL Official Web Site

今ではあまり会うこともできなくなってしまったけれど、会話の中身も会うごとにドンドンと進化しているように感じる…。時に全然ついていけないくらいの世界観を繰り広げてくれる。

現場で自分を叩き上げまくっているからこそ、そんな人になれる。

僕も鶴岡で、そういう人間になりたい。


『たった1人でも、旗をたてれば戦える。』


そういう背中を見せれるように…。


バルス渡辺には超素敵な未来構想がある。その未来構想を話せば長くなるので割愛するが、考えていることは小さな革命家さんのような感じ。

一時的な関わりでもいいので力になれたらいいなと思う。

そのためにももっと自分に力をつけなきゃね。


いつか、その時が来たら夜にはもちろん、一緒にビールを飲みながら音楽に酔い、踊りたい。

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