ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

自分が一年間に食べるお米の量を知れば、機械が無くてもお米が作れるよ。2050年に世界的な食糧難になるかもしれんが、そんなの関係無しにお米くらい自給したほうがいいんじゃない?

2015/01/29

一年間で自分がどのくらいのお米を食べるか知っていますか?

 

ども、3日かけて田植え(手植え)を終えた@tagu_h1114_18です。

 

日本人のソウルフード、お米。

白飯に合うおかずを探してしまうほど日本の食卓に当たり前のように並ぶお米。

美味しいお米が炊けるように炊飯ジャーがレベルアップしていたり(世界中で日本製の炊飯ジャーは評価が高いみたいですね!)、品種改良されたブランドのお米があったりと、お米に対する関心は非情に高い。

 

けれど、自分が一年間で食べるお米の量に関しては意外に知らない人が多い。

 

自分が一年間で食べるお米の量を知ることで、どのくらいの田んぼでお米を作ればいいかがわかります。

「米作りには農作業用の機械がないとどうしようもない!」というイメージがあるかもしれませんが、自分ひとりが食べる分であればであれば実はそんなことはないんですよ。

僕たちは一年間にどのくらいのお米を食べるのか…

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一俵という言葉は誰しも聞いたことがあると思います。

その言葉のとおり『米俵が一つ』という意味ですが、人が一年間に食べる量は大体一俵です。

お米一俵は60kg。

そして、自分一人が食べる量は一俵。つまり年間で60kg食べると言われていました。

ただし今は飽食の時代だし、人によっては食べる量も個人差があるので60~80kgくらいが妥当かもしれませんね。

 

単純計算ですが、スーパーで売られているお米で、安いやつであれば10kg 3,000円程度で売られています。

なので一人当たり年間18,000~24,000円を払ってお米を買っている計算になります。

 

 

自分が食べる分だけのお米を作るには…

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当たり前ですが、お米は田んぼで作られる。

では、自分ひとりが食べるお米(60~80kg)はどのくらいの広さの田んぼがあれば作れるのでしょうか…。

お米を作る上で良く言われる単位が、一反歩(いったんぶ)。

一反歩というのは、31.5m×31.5m992.25㎡です。

 

そしてこの一反歩から、豊作であれば8~9俵くらい取れる。

つまりは、一反歩の田んぼから7~8人の一年分の胃袋を満たしているわけです。

 

スゲー!!!

 

一反歩のお米を作るに、土起こしのためのトラクターや田植え機、コンバインなどを使えば大した時間はかからない。田植え機では15分~20分もあれば一反歩は軽く植えてしまいます。

だが、田植え機などの機械を買うのは簡単ではありません。

田植え機であれば、大きさにもよるけど、一般的なもので200万~300万。(中古であればヤフオクとかで10万程度であるみたいですが。)

そんな巨額な先行投資をしても、投資分を回収するには自家消費や余剰分を農協に収めるだけではとてもじゃないが追いつかない。

そうじゃなく、自分が食べる分のお米を作るだけ(自給するだけ)であれば、田植え機もいらないし、コンバインもいらない。(土起こしは牛かトラクターにやってもらったほうがいいと思いますが…。)

 

60~80kgのお米を作るには、120㎡~150㎡の田んぼがあれば事足りる。

寸法にして、12m×10m~15m×10m。ちょうどテニスコート(260㎡)の半分のコートくらいの大きさ。

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このくらいの規模であれば、一人で手植えしたとしても半日~1日で終わります。

今年初めて稲作にチャレンジし、一反歩を手植えした僕が言うので間違いありません。

 

※お米の作り方については今年の秋の収穫を迎え、乾燥・脱穀をしたら一連の流れを公開しようと思います。出来るだけ機械を使わず、アナログの方法で行います。

 

カップラーメンよりもはるかに、お米の方が安いことを知っておいて欲しい。

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カップラーメンは世紀の大発明だと思います。

僕もチキンラーメンを作った安藤百福記念館に行ったことがありますが、カップラーメンの功績と、世界に与えた影響はとてつもないもの。

単純に美味しいし、お湯をかけて3分で簡単だし、賞味期限も半年以上で、僕らの食生活を大きく変えた。

しかも、一個100~200円で超お手軽。

 

けど、本当にそうですか?

 

「一食100~200円であれば安いもんだな~」と思うかもしれませんが、同じご飯を食べるのであればお米の方が遥かに安い。

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お茶碗一杯たった20円~30円。お腹いっぱい食べても40円程度。

僕はこれを初めて知ったとき、かなりの衝撃でした。

 

とは言え、お米もピンからキリまでありますよね。

魚沼産コシヒカリは10kg 8,000円もする、高級米。普通にスーパーで安いやつを買えば3,000円なので、5,000円も開きがある。

 

た、高い…。

 

けど、魚沼産コシヒカリでさえも、お茶碗一杯60円なんですよ。

お茶碗一杯が半合(精米75g)。半合でお米を炊くと180gになる。けど、これじゃあ少し物足りないな~という人であれば、一杯80円くらいになるかもしれませんが、カップラーメンよりはるかに安い。

毎日カップラーメン生活をするくらいなら、毎日魚沼産コシヒカリ生活の方が絶対にいいでしょ。単純に自慢できますよ。笑

 

カップラーメンとお米は完全に別物なので、天秤にかけるものではないかもしれませんが、お茶碗一杯に置き換えた時のお米の値段を知っておくことは大切だと思う。

 

お米は自給できるようになっておいたほうがいい2つの側面。

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2050年には世界的な食糧危機になるかもしれません。世界の人口が現在70億人。それが2050年には90億人になるそう。

規模感がいまいちつかめませんが、とにかくもの凄い数の人が増えるということ。

そんな中、水資源が超豊かな日本も狙われています。というか既に北海道のスキー場を中国や台湾から買収されています。

それと同じように、日本の耕作放棄された田畑がいつ狙われるかわかりません。日本人が、日本人の為に作り続けてきたお米や野菜が、海外に流れるかもしれない。自分の米を自分で作れなくなってしまっては、明日食べる飯が無くなる日が来るかもしれません。

 

なんてことを言っても話が大きすぎて、いざ自分自身に置き換えた時に何かアクションを起こす気にもなりませんよね。

 

そうではなく、一個人として米作りを始めた実感として、お米を自給できるようになったほうがいいだろうなぁ~と思う点が2つあります。

 

一つは透明性

正直言ってしまえば、スーパーでお米を買ったほうがはるかに早いし安いし簡単。

お米作りに特別な技術は必要無いとは言え、工程が長くとにかく手間が掛かります。

けれど、苗作りから一つ一つ工程を追っていって秋の収穫を迎えたときは格別だと思うし、何より究極の食の透明性ですよね。スーパーで生産者の顔写真やコメントがあるけど、自分で作ったお米の方が何倍も信頼出来る。

 

もう一つは備蓄性

東日本大震災の時のようにガソリンがなくなってしまうことがこの先お米にかんしても無いとはいいきれないですよね。

お米は玄米の状態であれば一年くらい保存がききます。玄米で保存しておいて、食べるお米がなくなる前に精米機に100円いれて、10kgずつ精米すればいい。

毎年作り続ければ、よっぽどの不作がない限り自分のお米が尽きることはありません。

数千年もかけて稲作を続けてきて、安定的に一年分のお米を作れる方法を築き上げた昔の日本人は偉いよホントに…。

 

終わりに

日本全国各地に、耕作放棄地や田んぼを手放そうと思っているおじいちゃん・おばあちゃんは沢山いる。僕は運良く無償で貸してもらっている。

先祖代々守ってきた土地を手放してしまうほどに過疎化が進んでいる農村の事態は深刻なのですが、せめて僕らが出来ることはその地に定期的に足を運び自分たちに必要な分を自給することかもしれません。

 

一人でやるにはハードルが高いとか、一人でやるには田んぼが大き過ぎるとかであれば、田んぼを仲間と分けあえばいい。田植えや収穫などの忙しい時期は一緒に作業をする、それ以外の時は役割分担をする、『田んぼシェアリング』みたいな…。

そんな形で自分たちの食を守りつつ、都市と農村が交流できるような機会が増えればいいなぁ~と思う。

 

それが難しければ、有事の際でも値段を変えず安定供給を約束してくれる人を探しておいたほうがいいかもしれないですね。

農協におろしている農家さんであれば「毎年必ず60kg買わせてください!10kg 3000円で買いますんで!」と言えば、多分喜んで貰えると思いますよ。農協価格だと一俵10,000~12,000円で、10kgにして2,000円なので…。

 

まずは自分のできる範囲で農作物を作っている地域と関わりを持ち、そこから自給に繋げていけたら素敵ですよね。

シメは真面目な感じになっちゃいました。

 

「2050年には食糧危機かも?!」とか、「食を自給できるようになっておいたほうがいいよ~!」という意見については、高城剛さんの『時代を生きる力』が参考になりますので、気になったら手にとってみてください。

ではまたー!

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