ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

大鳥にホンマもんのジャズがやってきた!『夏の手のひらに浮かべてJAZZ in 大鳥』をスタッフ目線でレビュー

2014/06/07

梅雨が長いこと続く。

5日間以上も降り続いた7月も下旬に差し迫っていた。
前日は朝から大雨で、鶴岡市内では浸水した家が何軒にもなったとニュースが流れる。大鳥の川はいつも以上に氾濫していて、近づいたら流されそうなくらいでした。

はっきり言ってあまり期待していなかった。

というか出来なかった。


JAZZの主催者で大鳥在住の嶋尾さんと一緒にアンケート用紙の内容を考えたりビラを配りに走り回ったけも、閑古鳥が鳴いてしまうんじゃないかな~って…

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嶋尾さんと一緒にまいたビラ。


でも、昼過ぎには徐々に雨脚も弱まっていった…

ニュースも明日は晴れ予報♪



7月21日、大鳥ジャズ本番の日。

前日の天気予報通り、台風の目のような久々の快晴で、「ジャズがあるから晴れたんじゃないか?」ってなくらい気持ちいい昼下がり。

昼過ぎから徐々にスタッフたちが集まり始め、僕が体育館に着いたころには既に会場準備が始まっていました。

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40年の歴史を刻む大鳥のグランドピアノ。このピアノは今回が最後の大仕事です。

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嶋夫さんの作った看板も自然の家の玄関に飾られ、いよいよこれから!って感じです。


元々ジャズに関心があった嶋尾さんと、鶴岡出身プロのジャズドラマー磯見さんが出会ったことで始まった大鳥ジャズは今年で6回目になりました。

磯見博トリオ(ドラム:磯見博さん ピアノ:田山勝美さん ベース:渋谷盛良さん)の毎年恒例メンバーに加え、今年はアルトサックスの林栄一さんを迎え、スペシャル豪華なワンナイト大鳥フェスティバル。


いざ、開演!!!

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日が沈む前のまだ明るい頃、夏の手のひらに浮かべてJAZZ in大鳥2013が始まりました!!!


「昨日が今日だったら、大変な日になってました。」
昨日の天気がウソのような西日が差しこむ中、主催の嶋尾さんが口を開きます。

嶋尾さんが朝日の山奥、大鳥で敢えてJAZZを開く理由。

それは、『人口100人未満、65歳以上の人が70%以上で限界集落になってしまっている大鳥を、少しでも元気にしたい』から。
外から来てくれた人たちに大鳥の現状を知ってもらい、それでもなお、大自然に囲まれた、自然と人が共生できる場所である大鳥を好きになって欲しいから。

大鳥ジャズが開かれる前に、嶋尾さんはこんなことを言っていました。

「大鳥ジャズの主役は大鳥だから!」

19年前に東京から大鳥に引っ越してきた嶋尾さんが、今では大鳥が好きで好きでたまらない!という感情が伝わってきます。


そんなこんなで挨拶も終わり、大鳥ジャズ2013スタート♪

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磯見さんが叩くドラムが、JAZZ全体のリズムをリード。
次に叩く一手を知っているようなスティックが、5つのシンバル、5つのドラム、カウベルを休むことなく奏でてる。
キックされるバスドラムからは体育館の最後列に座っていても伝わってくる程の振動。
ドラムに合わせて思わず手足でリズムを取ってしまっている自分がいることに、JAZZが終わった後に気付いてしまう程。
ドラムソロ、本当にカッコよかったです!


渋谷さんが奏でる、心を落ち着かせてくれるようなウッドベース。
中盤に演奏してくれたサトウキビ畑では、サビの部分を主旋律で引き、耳に深く残る重低音にウットリしてしまい…
時に弦を取りだし、バイオリンを引くようにベースを引いている姿がとても印象的でした。


田山さんのアレンジされたピアノの旋律。
「JAZZはどんなジャンルの音楽でもJAZZにアレンジできる。」と嶋尾さんに教えて貰っていましたが、まさにそれを感じさせてくれたのが田山さん。
原曲とは違うメロディーなんだけど、聴いていてなんか気持ちがフワッフワしてくる感じ!


そして、演奏のメインを飾る林さんのアルトサックスは会場の外にまで音色が響き渡っていた。
同じ音でも単調に聴こえさせないような抑揚。「二人分の演奏、一人でやってるんじゃない?!」って思ってしまうくらいの素早い音の展開もあれば、船の上でゆっくり優雅に聴いていたいようなバラードも…

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ジャズを聴いてご満悦な様子の嶋尾さん♪
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体育館の外から…大鳥に包まれていい感じです。
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ホタルは見えませんでしたが、この日は月が本当にキレイでした…
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体育館の入り口付近に飾られた嶋尾さんの彫刻。雰囲気出てますっ。


2時間という時間があっちゅう間に過ぎ、最後の曲が終わった後。

自然と会場からアンコールが湧いてきたのには自然に手を合わせていました。


一年に一回の大鳥ジャズ。

僕にとっての初めての大鳥ジャズ。

ジャズ自体、僕にとっては馴染みが無いものだったけど、素敵な人たちとの出会いで来年がこんなにも待ち遠しくなるとは思ってもいませんでした。


大鳥住民の人達、嶋尾さんのお友達、磯見さんのお友達、ビラを見てきてくれた方、広報を見て来てくれた方、僕が普段お世話になりっぱなしの役場の方々、京都・青森から来てくれた人たちで、総勢47人が、同じ時間・空間を共有して大鳥の夜を華やかに、楽しくしてくれました!

こんな山奥まで来て頂いてありがとうございました!
意外に良いとこでしょ?笑

ピアノの調律の為に何回も大鳥に足を運んでくれた調律士の方、当日早くから会場入りして準備してくれた音響さん。その他会場準備・片づけを手伝ってくれた方々…

ありがとうございました!
また来年も同じ顔ぶれで集まれることを楽しみにしています!

磯見博さん・田山勝美さん・渋谷盛良さん・林栄一さん、豪華なワンナイト大鳥フェスティバルを盛り上げてくれてありがとうございました!

皆さんがいなければ大鳥ジャズはあり得ません!
また来年も懲りずにいらして頂けると嬉しいです♪

そして、主催の嶋尾さん、本当にお疲れ様でした!
嶋尾さんの人徳に改めて惹かれました。大鳥にいてくれてありがとうございます!
あと、次の日声が枯れるのはしょうがないです。だって飲み過ぎですもん…

来年に向けた反省も色々ありますが、そこんとこ改善していきますのでまた来年もよろしくお願いします~♪

そして、JAZZの打上げが盛り上がったのは言うまでもありません…笑
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-雑記
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