ひろろーぐ

小さな山村で暮らしながら、地域社会、民俗、狩猟、採集について考察・再定義するブログ

海外で、たった一人でフリーハグをしてきました。【動画付き(3分48秒)】

2015/01/29

今年の4月、思いつきでタイと台湾へ行った時に、フリーハグ(FREE HUGS)をしてきました。

羽田空港まで行き先は全く決めていない、ただの放浪の旅の予定だったのですが。

一人で海外へ旅行するのに、放浪とか、自分探しとか、そういうのって案外面白くないんじゃないかって思います。

自分のことを誰ひとり知らない土地で、ただぼんやりしてていいのか?

タイのカオサン通りに着いて2日目の夜にそれを強く感じた。

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マック
君のマジックショーで有名なカオサン通りのタイ料理屋で国際交流♪

毎日ドンチャン騒ぎをしている中にいるのは雰囲気が楽しいし刺激的!

でもなんだか物足りなかった…

 

そんな時、東京に住んでいる同級生の言葉を思い出した。

 

『汗かいた後の一杯が美味しいんだよね♪』

一人で観光して毎晩呑むだけだったら大した思い出にならない…

僕は、日本で一度だけ経験したことがあったフリーハグを海外でしてみようと決めた。

理由は単純。

この動画を見て、やりたいと思ったから。

一人でやるのには勇気がいるけど、これが出来たらカッコイイんじゃないかな?!やれば思い出に残るだろうなって思ったから。

早速、タイはバンコクにあるMBKというドデカいショッピングモールの文房具屋さんでスケッチブックとマジックペンを買いに行き、やる気満々で、スケッチブックにペンを走らせ、フリーハグボードを作った。

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タイで作ったFree Hugsボード。Sが抜けてますね…笑

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こちらは台湾で使ったFree Hugsボード


スケッチブックは日本でヒッチハイクをした時に使ったことがあるので扱いはお手のモノ。 

準備万端。さぁいくぜ!

と言いたいところだが『FREE HUG』と書いたボードを掲げるのがめちゃめちゃ怖かった!

掲げるのは相当勇気がいります。

海外に一人だし、守ってくれる人は誰もいない。いくら親日の国でも、命の保証なんか何処にもない。
「フリーハグが嫌いな外国人さんが現れてボコボコにされたらどうしよう」「殺されるかも…」
なんてことが、頭から離れなくて30分以上も掲げられないままお酒を飲んでごまかしたり…。
タバコをスパスパしたり。
そんな場所ないのに、安全な場所でできる探すふりしてウロウロしたり。

あの姿はただ一人でキョドってるおっさんだった。

『でも、ここまで来てしまったのだからやるしかない!』

せっかく一人で海外に来て、何もチャレンジしないで終わるのだけは嫌だった。

ボコボコにされたり殺されてしまったら最大の親不孝かもしれないけど、やってみたかった。

これをやらないまま人生を終えるのは嫌だった。

と決意を強く持ってはいましたが、最終的にはお酒の力を少し借りました・・・笑

実際にフリーハグをしてみて、現実は甘くはないことを知る…

ハグで笑顔になるために、まずは自分が笑顔じゃないと話にならない…と思って道行く人に満面の笑みをし続けていた。
でも、たくさん冷たい視線も浴びた。
目と目があっても、全然笑ってない。
「中々ハグしてくれないね~」なんて声をかけてくれる友達もいない。

かなり心折れてました。

タイでは殆どの日本人にさえもスルーされていた。
台湾の台北駅の近くでフリーハグをしていた時は、しこたま冷たい視線を浴びた。

それでも笑い続けた。

まずは自分。自分から笑いかけること。

フリーハグの看板をみてくれて、目が合った瞬間に、少しでも微笑んでくれればいい。笑ってくれればなおいい。ハグしてくれれば最高。

僕らは友達でも何でも無い。

たまたま同じ場所にいるだけで、普通に考えれば、他人同士。
用がなければすれ違うだけなのに笑い合う理由なんか無い。

だから多くは望まない…目の前の人が、ニコッてなればいい。

それだけ。

スケッチブックがムーブメントを起こす。

一人がFree Hugsのボードに興味を持ってくれてハグしてくれる人が出てきた。
普通にフリーハグしている姿を見て安心したのか、誰かがしているのをみてやりたくなったのかわからないけど、また一人、また一人とハグしてくれる人が増えていく。
オーストラリア・エストニア・イラン・フランス・アイルランド・タイ・韓国・中国・台湾…
そうやって、たくさんたくさんの人がハグをしてくれた!

国籍なんて関係ない。ただ、向かい合って話をして握手して抱き合って。
スケッチブック一つ掲げるだけで、地球の片隅ではあるけれど、間違いなくムーブメントが起こっていた。

FREE HUGSで心が開放された。

 

FREE HUGSで抱き合いながら叫んだ。

 

FREE HUGSで笑顔になった。

どの国のどの人もみんな『笑い』に飢えているんだと思う。

仕事とか経済力とか権力とか色々あるけど、幸せになりたいだけ。

ただ笑って過ごしたいだけ。

地球人は本当にシンプルだ!

Free Hugsでの出会い

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タイでの動画撮影に協力してくれた日本人
今回の動画は、タイで出会った二人の日本人の人が撮ってくれた。
一人は横浜、もうひとりは大阪の子。
二人共僕より若いのに一人でタイにきていて凄くパワフル!

本当にありがとう♪

無題
飛び込みでフリーハグに参加。キュートなタイガール。

「私もその活動をやってみたいと思ってた!でも勇気がない。周りにもやる人がいない。だから一緒にやらせてくれませんか?」
見ず知らずの日本人に声をかけれる程アクティブでポジティブな女の子、まだ22歳だったかな。
「なんでフリーハグをしているのか」「どうしてこんなチャレンジをしているのか」と、僕が活動をした理由だったり考え方を根掘り葉掘り聞いてくれた。
「いつかは大阪に住みたい。文楽人形を見たい。」という。僕も知らない日本の文化を沢山知っていた。
少し情けないけど、海外の人のほうが日本の文化に詳しいような気がする。外に出ればわかる日本の良さを、改めて感じさせてくれた素敵な女性。

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台北駅の近くで2時間近く喋りこんだ、英語が上手な2人の大学生。

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台湾のナイトマーケットのお店のお母さん。ビールと食べ物をくれました。

まだまだ沢山いて紹介しきれないけど…
想いや活動に共感してくれる人がいてくれて、ハグしてくれて、助けてくれてほんとにほんとにありがとう!

フリーハグを終えて思うこと

フリーハグを2カ国でしてきて、得られた経験を箇条書きにしてみた。

  • 変な自信がついた
  • 海外に友達ができた
  • 無料の英会話レッスンを受けることができた
  • 地球人ということを再認識できた

スケッチブックに『FREE HUGS』と書いて掲げるだけで、自分の恐れていた心に打ち勝つことができたり、すれ違うだけのはずだった人と友達になったり、英語で喋りかけてくれて無料の英会話レッスンになったり。
肌の色や言葉が違うだけでみな同じ地球上に住んでいる。
改めて自分が日本人ではなく、地球人だということを再認識できた。

ほんの少しの勇気が人生を変えることだってある。
自分が今、目の前にいる好きな人に告白できるかできないかで、人生が変わることだってある。それと同じ。

少しだけど、それを体感できた今回の旅は素晴らしかった。

 Free Hugsの今後の展開?!

例えば『Free Hugsだけで世界一周できるのか?!』みたいな、電波少年ばりの無茶ぶりプロジェクトをしてみるのも面白いかもしれない。

CAMPFIREみたいなクラウドファンディングで航空券代とかの資金を集めながら世界中でフリーハグをして、Twitter、FacebookやCouch Surfingを使って宿や飯を食べさせてもらい、活動状況をブログやyoutubeでアップして広告費を取ったり、CAMPFIREでまた資金を集めたり…

これやりきったら出版のオファーくるんじゃない?!笑

僕はやれる時間無いけど、やる人がいたら、全力で応援したいですね♪

あと、撮影した動画を編集しました。

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