【イベントレポート】耕す者たちへの大鳥音楽祭のクオリティーが高すぎて昇天してしまいました。~"本物"とはなんなのか。"本当にスゴイ"とはなんなのか。その片鱗に触れられた気がする~
ども、田口(@tagu_h1114_18)です。
以前からブログでも告知していた耕す者たちへの大鳥音楽祭が無事、終了しました。
参考:限界集落の音楽の祭典『耕す者たちへの大鳥音楽祭』が6月20日(土)にいよいよ開演!前売り券を買えば大鳥産ソバもついてくるよ!|ひろろーぐ
僕もスタッフとして(あまり戦力にはならなかったが)関わらせて頂き、本当に嬉しかった。
前日の夜は緊張からかグッスリと眠れず、
当日は打上げになるまで首筋がなぜか張りっぱなし。
打上げでは自分が崩壊したかのように日本酒を呑みまくった。
次の日はグッタリと家で体を休めていた。
たった一日、されど一日。
尊い時間というのは面白いくらいに早く流れるもので、流れが早ければ早いほど、振り返ったときにその時間の衝動が大きかったことを知る。
毎日のように、「僕は今日にでも、死ぬかもしれないなぁ…」なんてことを思ったりするのだけれど、大鳥音楽祭の前日だけは、「明日が終わるまでは死にたくない…」そう強く願っている自分がいたりもした。
無事、朝を迎えることができて良かったという喜びを感じながら、朝から出演者の一人、SBALくんを迎えに大鳥⇔鶴岡を往復してからの会場入り。
開場前の音楽祭の会場。
大鳥自然の家の玄関。
デカデカと看板がありました。
会場に足を運ぶや否や、嶋尾さんの彫刻がお出迎え。
イベントのチラシ。
受付をしていた実行委員メンバーの伊藤卓朗さん。無類のお酒好き。理論理屈のガチガチな世界に身を置いているような話しぶりなのだけど、突き止められておらぬファジーな世界を愛する研究者。
卓朗さんのおかげで鶴岡では中々飲むことができないイギリスや静岡のビールを大鳥で飲むことができた。発泡酒もいいけど、本物のビールはやはりウマイ。来場者の舌を唸らせていた…
湯けむり美人な稲田瑛乃さん。僕と同じ関西人であり、森の妖精。実行委員。
当日はひぐらしコーヒーの代打としてコーヒーを振る舞いつつ、イナプラネチャーニンのボーカルとしてマイクを握る。イナプラネーチャンとは彼女のことらしい…。
実行委員の村田博子さん。夜間に新潟から大鳥まで車を走らせることができるゴールド免許保持者。額縁にいれるような絵から短冊まで、いろんな箇所に曼荼羅を描きこんじゃう方。当日は司会としてご活躍。
山形太一くん。嶋尾さん率いる『雲の下教室』のメンバー。
銅板などを折り曲げて主に昆虫に造形する人。おりがねという屋号で鶴岡にて活動中。会場では庄内の海・山・川を舞台に作品の数々を展示していました。
可愛いよね。僕は、大鳥で一番に愛すべき昆虫、カメムシを購入させていただきました。
そして、主催者の嶋尾さん。会場には嶋尾さんの作品である木の彫刻がいくつも展示。
いつになく、男前な雰囲気を漂わせ、キリッとしまる開会のご挨拶でした。
いつの間にか実行委員という形式が引かれ、大鳥JAZZから音楽祭にジャンプアップした。
これもひとえに、何回も大鳥JAZZを主催してきた嶋尾さん、大鳥JAZZを担ってきた磯見さんらのおかげ。
そして、実行委員のメンバーのお力添えが全て。
こんな山奥で、こんなに素晴らしい演奏が聞けて、ステキな人に囲まれて過ごせた一日という思い出は僕の一生の宝物だと思う。
イナプラネチャーニンから演奏がスタート。
今回は舞台が大鳥ということもあり、最後には旧朝日村のソウルナンバー、朝日音頭を演奏してくれた。
僕も嶋尾さんも踊る踊る♪地元、大鳥の人も一緒に踊ってくれたよ。楽しかったなぁ。
しかし、この踊っている写真は誰がとってくれたのかわからないんだよなぁ。気づいたら僕のカメラのメモリに入っていた。誰かわからないけど、ありがとう!
続いて、渋谷の路上で活躍するSBAL君。
3年前に渋谷の路上で僕とSBALくんが出会ったことがご縁で、今回は大鳥まで来てくれた。
流れるようなギター演奏が本当に素敵なんです。
自然の家にあった薪や竹を利用して、SBALくんの曲に合わせてみんなでセッション。
音と遊んでいるような感覚。
続いて、酒田出身の白崎映美さん&伏見蛍さん。
なまはげの格好で登場。スゴイよ。
庄内弁でパワフルに歌われ、会場の人たちにやたらと絡むオモシロさは、プロの技。
演奏中にお客さんのほっぺにチュー♡。
僕もされたかった。笑
白崎さんにそそのかされ、嶋尾さんもちょろっと歌いました。
なんやかんや満足げな嶋尾さん♪
お昼の部はここまで。
一時間ほど休憩をはさみました。
受付になれべられたTAKE IT FREEな歯ブラシと貝殻。
SBALくんのCDや白崎さんのチラシも。
ちとコーヒーブレイク。
いよいよ夜の部。
世界で活躍するフルート演者であり、釣りキチガイな一面もある天田透さん。
そして、磯見博カルテットの登場です。
僕の聞き分けのない耳でも、圧倒されるくらいスゴイことはわかった。
人は、螺旋階段を登るように成長していくと思っているのですが、同じ空間にいて、同じ空気を吸っていても、何十階も上にいるような人たち。
人気者ではなく、本当の意味でスゴイ人達だなぁ…っていつも思わされる。
嶋尾さん、SBALくんとスリーショット。
この写真はもう、宝物にしよう。
文章を書くものとして、このイベントのレビューを何としてでも書きたいと思って、気合を入れて一日中写真を撮りまくっていたのだが、自分から出てくる言葉はどうも頼りない。
写真で音を伝えるのも頼りない…。
事実と思案を言葉にすることはできても、感性を言葉にするところにはまだ至っていない僕。
SBALくんと過ごす帰り道。
「音は言葉にできる。」「音は可視化できる。」という言葉に、強く衝撃を受けたと同時に、僕はまだまだ未熟者でペラッペラな人生を生きているのだと思わされた。
これは憤りでも劣等感でもなく、僕自身が磨かれていないという事実だった。
日本人の飲み会の締めとして必ずと言っていいほど存在する『一本締め』。
誰からも教わったわけじゃないのにその所作は誰にでもできる。
これは、韓国にいってもフィリピンにいってもアメリカに行っても通用しない、日本人だけの音。波形。
SBALくんにこんなことを教えてもらうまで気づかなかったけれど、こういう音を、言葉として伝えることができたらいいなぁ…。
そんなことを強く思う一日だった。
SBALくんが夜行バスに乗り込んでから書いてくれた音楽祭の感想。
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Posted by すばる-sbal on 2015年6月20日
もう、すごくステキな感性をお持ちなの。年下とは思えないよ。
音楽も文章もイラストも彫刻も、地域づくりでも何でも…行き着く先はみな同じのような気がする。
育った環境を身にまとい、自分の中に眠っている土着を掘り起こし、表現すること。
僕のルーツはどこにあるのか…。
そんなことを探しながら、これからも生き続けてみるのも悪くないなぁ、と思う。
今回のイベントが、クオリティーがハンパなく高かったのは間違いない。
間違いなく、"本物"が集まった一日だった。
この本物たちの人生を言葉で聞かずとも、音を聞き、表情を見て受け取り、僕の言葉として表現できるようになりたい。
そんなことを思い、一歩ずつ今日も生きていきたい。
緊張の糸が切れた打上げでは、いつも以上にビール・日本酒・ワインをしこたま胃袋に放り込み、感情をむき出しにした。
よく笑ったと思う。
良い夜を過ごせた。
その実感だけは、僕の中に残り続けると思う。
みんな、ありがとう。
大鳥、ありがとう。
せば、来年も…の♪
山形市内からご参加の長岡さんが少しレビューを書いてくれたので、そちらもご覧下さいませー。